過去20年間、ドイツと中国は経済面で理想的なパートナーだった。世界貿易の活況から両国とも大きな恩恵を受けていた。中国が世界向けに消費財を製造するためにドイツが必要な機械を供給していた。だが今や中国はドイツを必要としなくなり、ドイツは関係解消を望んでいる。ドイツの企業と政治家はここ数十年で初めて、同国を工業大国に変えた無制限の自由貿易に疑問を呈している。製造企業は、製品をより安価で迅速に提供し、品質も向上している中国の競合企業からの保護を求めている。ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は先月、政府が国内の鉄鋼メーカーを中国の競合企業から保護すると表明した。メルツ政権はモバイルデータネットワークにおける中国製部品の使用禁止を強化し、公共入札における「欧州製品優先」条項を支持する方針も示唆している。
中国との「離別」 ドイツが望む理由
一部のドイツ製造業者は、かつて共生的だったパートナーシップが悪影響をもたらす関係に変わったと考えている
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