他人を踏み台する人
ほど年収が高い
ビル・ゲイツには、まだ開発もされていないアルテア・ベーシックやウィンドウズを堂々と売り込みに行き、売り込んでから必死で開発したというエピソードが残されています。スティーブ・ジョブズも似たようなことをしています。仕事で成功する人は、まかり間違えたら「詐欺師」として訴えられてもおかしくないようなことを堂々としているのです。
イタリアの政治思想家ニッコロ・マキャベリは「利益のためには手段は選ばない」という思想を説きました。自分の利益になるのなら倫理に反することをしてもかまわないし、他の人を踏み台にして自分が出世しても別にかまわない、といった考え方のことをマキャベリにちなんで「マキャベリズム」と呼びます。
心理学には、マキャベリズムを測定する心理テストもあります。「必要ならウソをためらわない」「いつでも正直でいようとするのは愚か者」といった項目で測定するものです。そして数多くの研究で、マキャベリズム得点の高い人のほうが仕事もうまくいくということが明らかにされています。
サウスカロライナ大学のアブドゥル・アジズは、2社の不動産エージェント(72名)にマキャベリズムを測定する心理テストを受けてもらう一方、昨年の販売実績を教えてもらいました(※1)。その結果、マキャベリズム得点の高い人のほうが販売実績もよいということがわかったのです。
「いや、営業やセールス職の人は、お客さまをうまく言いくるめる能力が求められるからそうなのであって、他の職種ではずる賢く立ち回るような人は仕事もうまくいかないはずだ」と思う人がいるかもしれません。
しかし、他の業種で行われた調査でも、同じような結果が報告されています。
コロンビア大学のチャールズ・ターナーは、1482名を対象にした全米規模の調査をしてみたのですが、やはりマキャベリズム得点の高い人のほうが、職場での地位が高く、高収入であることが確認されました(※2)。
さらにマサチューセッツ工科大学のサミュエル・ボールズも、マキャベリズム得点の高い人のほうが低い人よりも地位が高く、高収入であることを突き止めています(※3)。







