
2026年4月から始まる自転車の「青切符」制度。「歩道通行」で反則金を取られたくない、でも車道は危険だ。単に歩道を走るだけでは取り締まりの対象にならないと警察庁が発表している…。歩道を走ってもいいということか?実は、自転車で歩道通行して「反則金を取られる人」と「取られない人」の間には、世間ではまだ知られていない“判断基準”が存在していました。運用ルールの策定に関与した専門家が明かす、青切符を切られる「2つの大原則」と「3つの絶対NG行為」とは一体何か。その境界線を詳しく解説します。すべての自転車に乗る人にとって必読の内容です。(ウーバー配達員ライター 佐藤大輝)
結局、自転車で歩道を通っていいの?
ルールづくりに関与した人物に取材
2026年4月1日から施行される、自転車の青切符(交通反則通告制度)。ながらスマホ1万2000円。信号無視6000円などに反則金が課せられることは納得できるが……。自転車の「歩道通行の反則金」に関しては、市民の間で大きな不安と混乱が生まれている。なぜなら誰しもご存じの通り、昔も今も、多くの自転車が歩道を通っているからだ。
SNSの投稿には「車道を走るのが危ないから歩道を走っている」「子どもを乗せた母親も車道を走れと?」「自転車の車道走行で逆に事故が増えそう」など、たしかにその通りだと頷いてしまうコメントばかり。
こういった社会のネガティブな反応の影響もあったのだろう。警察庁は2025年6月、普通自転車の歩道通行について「取り締まりの基本的な考え方」を公表。悪質・危険な行為が自転車の取り締まり対象であり、単に歩道を通行しているといった違反については、これまでと同様に通常は「指導警告」が行われること。青切符導入後も、基本的に取り締まりの対象にならないことを発表した。
悪質・危険な行為の具体的な「内容」は示されたが、取り締まりの「基準」が見えてこない。国民の間に混乱が広がっている。
そこで今回、2025年9月5日に行われた警察庁の官民連携協議会にも参加した、NPO自転車活用推進研究会理事長の小林成基氏に話を聞いた。「今ルールを作る側ではどのような議論が行われ、どのようなケースを青切符の対象に考えているのか」を取材した。