
職場の輪を乱し、生産性を下げる「モンスター人材」。一度採用してしまうと解雇は難しく、面接での見極めが重要です。実は、ある「質問」を投げかけるだけで、その危険な本性が見抜けると心理学者の内藤誼人氏は指摘します。即答する候補者は要注意?採用を後悔する前に知っておきたい、「モンスター人材」を一瞬で見抜く心理学的なアプローチとは。(文/心理学者・立正大学客員教授 内藤誼人)
モンスター人材の
5つの特徴
「なんでコイツを雇ったんだ」
皆さんの周りにも決して仕事ができない訳ではありませんが、チームのメンバーに平気で迷惑をかけたり、やたら高圧的だったりして組織に馴染まない人はいませんか?
会社や組織にピッタリと合う人材を採用することができれば、職場の雰囲気が明るくなったり、社員同士のコミュニケーションが増えたり、それに伴って会社の業績も上がったりします。
ところが、世の中にはそういう好ましい人ばかりではありません。
会社にとっては、同じ職場にいるだけで周囲の気分を悪くさせ、組織の生産性を著しく下げてしまう「モンスター人材」がいるのです。
ドラマ「金八先生」でも使われて話題になった「腐ったミカンの方程式」です。
箱の中に腐ったミカンがあると、そのまわりのミカンまで腐ってしまいますから早急に取り除かなければなりません。
本当の腐ったミカンなら簡単に取り除くことができますが、「モンスター人材」を会社から取り除くのは容易ではありません。
というのも、いったん雇った人をクビ(解雇)にするためには、客観的かつ合理的な理由がないと一方的にクビにするわけにはいかないからです(労働契約法第16条)。
では、会社に害をもたらしてしまう「モンスター人材」を会社に入り込ませないようにするため、面接で見抜くことができるのでしょうか。心理学の研究を参考に具体的な質問案を考えてみました。
まず、採用しないほうがいい人の特徴をにあげてみましょう。それは次の5つです。