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なぜ、性格の悪い嫌な人ばかりが出世するのか?――そんな理不尽を感じたことはありませんか。正直者や善人がバカを見る組織で生き残るために、「いい人」を捨てて学ぶべき「戦略的な悪」の正体を解説します。そりゃ、仕事が嫌いになるわけだ……。(文/心理学者・立正大学客員教授 内藤誼人)
成果はすごいけど
人間性は尊敬できない…
私たちは、子どもの頃から「ウソをついてはいけません」「悪いことをしてはいけません」「正直者になりましょう」といった教えを耳にタコができるくらい聞かされます。自分の子どもにも同じように教育している人も少なくないはずです。
しかし、善人になりなさいと育てられた子どもが、いざ社会に出ると善人だけでく、悪い人やズルい人が少なくないことにすぐ気がつきます。そして、そうした人間ほど会社におけるポジションは高かったりします。
「成果はすごいが、仕事ぶりや人間性はあまり尊敬できない人」と聞いて、皆さんにも思い浮かぶ役員や上司が1人や2人はいるのではないでしょうか。
目標を達成するためなら何でもする倫理観が欠ける人、ライバルを敵に仕立て上げて会社から追い出してしまう闘争心の強い人、他人の成功や成果にタダ乗りしてるだけのフリーライダーなど、会社組織にいると「この人どうなの?」と嫌悪感を抱かされる人にたくさん出会います。
もっと酷いケースだと「仕事ぶりも人間性も尊敬できない人」が順調に出世していることもありえるでしょう。いまだに派閥が残っているような会社だと、社長に忠誠を誓って何でもYESという代わりにポストをもらっているような人がいるはずです。
たしかに善人であることは人間としての美徳には違いありませんが、社会に出たら少しくらいは「ズルイ」ところがある人のほうが仕事はうまくいくものです。必要なときには、しれっとした顔でウソをつけるくらいでないと、なかなか仕事で成功することはできないのではないでしょうか。
なぜ、出世する人たちに「善人とは呼べない人」、つまり悪い人が多いのでしょうか。視点をひっくり返して、出世するために捨てるべき「いい人」の概念、そして戦略的に身につけるべき「悪い人」の特徴について心理学の知見に基づいて考えます。







