謎のトレーダー、マドゥロ氏失脚に賭けて40万ドル稼ぐ拘束されたベネズエラのマドゥロ大統領(左)、暗号資産ベースの予測市場プラットフォーム「ポリマーケット」(右) Illustration: Rachel Mendelson/WSJ; Getty Images, Bloomberg, iStock

 米国が3日未明にベネズエラの首都カラカスで軍事作戦を実行する5時間足らず前、正体不明のトレーダーがニコラス・マドゥロ大統領の失脚に賭け、投資額を倍増させた。

 このトレーダーは、暗号資産(仮想通貨)ベースの人気予測市場プラットフォーム「ポリマーケット」での賭けにより、40万ドル(約6260万円)以上の利益(投資額の12倍のリターン)を手にした。そして、極秘裏に進められた米国の作戦に関する内部情報を利用して手早く利益を得た人物がいるのではないかとの疑惑が高まった。

 株式市場ではインサイダー取引は違法であり、規制当局は企業の重要情報発表前の不審な取引を日常的に監視し、非公開情報を利用して私腹を肥やそうとする内部関係者を訴追している。

 ポリマーケットでは、内部情報を悪用する行為を防ぐための安全策が不十分だ。同サイトでは、ドナルド・トランプ米大統領の政治任用から今年のサッカー・ワールドカップ、さらにはSFホラードラマ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」の最新シーズンでどのキャラクターが死ぬかまで、さまざまな将来の出来事に賭けることができる。

 ポリマーケットのデータによると、この匿名ユーザーは昨年12月にアカウントを作成し、同27日に最初の賭けを行った。米国が今年1月31日までにベネズエラに侵攻した場合に利益が出る契約を96ドル分購入した。その後1週間で賭け金を増やし、米国とベネズエラ間の緊張が高まる中、いくつかの類似した契約を買い続けた。