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社歴が長くなるにつれ、「頼りになるベテラン」になる人がいる一方で、厄介者と疎まれてしまう人もいます。この違いはどんなところにあるのでしょうか。(小宮コンサルタンツ代表 小宮一慶)
「社歴が長いだけの人」に
なってしまうのはなぜか
企業に長く勤めていると、自然と「ベテラン」と呼ばれるようになります。しかし、同じ年数を重ねていても、職場での評価は大きく分かれます。
頼れる存在になる人がいる一方で、「厄介者」と思われてしまう人もいる。この違いはどこから生まれるのでしょうか。
小宮一慶小宮コンサルタンツ代表
この点を考えるヒントとして、私はよく米国企業の人材の考え方を引き合いに出します。
米国では、伝統的に製造現場などのブルーカラー職については、労働組合との協定に基づき、勤続年数の短い人からレイオフされるケースが多くありました。これはシニオリティ(勤続年数による優先順位)という考え方に基づくもので、長年現場を支えてきた高年齢者を守る仕組みでした。ブルーカラーの場合、年齢を重ねると体力が落ち、生産性も落ちやすい。一方で、就業年数が短く、若い人のほうが再就職しやすいということもあると考えられます。
一方で、ホワイトカラーの職種では、勤続年数よりも「何ができるか」「どれだけ価値を生み出しているか」、つまり能力が重視されてきました。評価が相対的に低い人が整理の対象になる傾向が強かったのです。
もっとも、現在の米国では随意雇用という考え方が基本にあり、レイオフの基準は企業や職種によって多様化しています。必ずしもシニオリティ順でも、能力順でもありません。しかし、「社歴が長いだけでは評価されない」という考え方は、今もホワイトカラーの世界に色濃く残っています。
ここで押さえておきたいのは、本来ホワイトカラーというのは、年数を重ねるほど能力が高まっていくはずだという前提です。知識は蓄積され、人間関係も広がり、判断の精度も上がっていく。
それにもかかわらず、社歴が長いにもかかわらず評価が下がる人がいるのは、どこかで成長が止まってしまっているからです。







