「いつも、考えすぎて損してばかり!!」
日本人は礼儀正しくて、とても優秀……なのに、日々必要以上に思い悩んでいないだろうか?
「“究極の合理思考”を身につければ、もっと楽しくラクになる」――。数十億規模の案件に関わり、インド人部下オペレーションを経験したインド麦茶氏は、「常に自分中心」「短期志向」「無計画で今を生きている」ように見える彼らに「日本人が幸せを謳歌するための“ヒント”」を見出したという。
新刊『インド人は悩まない』では、人口14億・上位1%が富の40%以上を所有する超競争・過密・格差社会を生き抜く人々の「規格外の行動力」と「抜け目なさ」の秘密を紹介している。今回はその魅力の中から一部をお届けする。(構成/ダイヤモンド社・榛村光哲)
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家族は大事なセーフティネット
ここまで見てきたインド民は、ひたすら自分の幸せを考え、他者はどうでもよいという性質がとても強い人々だったはずだ。それがなぜ家族のために自分を犠牲にするような行動をとるのだろう。
それは、第一に家族というものが最後に頼れるセーフティネットだからだ。
「家族の利用価値」を存分に利用していく意味で、世界の中でもインド民以上にそれを実践している人々はいないだろう。むしろそうでもしないとこの環境の中では生きていくことができない。
日本人も「家族」をしたたかに使うと有利
例えば、家族のものを一緒に使う=「共有財産の有効利用」は、家族の利用価値の中でも重要なものだ。
日本には「子ども部屋おじさん」という悪口があるように、成人したら親元から離れて1人で生活をすることが正しい姿であり、大人になっても自分の家の自分の部屋に住んでいる者は未成熟だと言われる。しかし、住宅という高価な買い物をゼロベースで構築しようとすると、長い時間や借金が必要になる。人によっては住宅ローンを返すために人生を生きているように見える人もいる。
一方インド民は極めて実利主義で、家があるならば親の家に子どもと孫までが住む二世帯住宅に抵抗がない。そもそもインドの家は各部屋にバスルームとトイレが付いているのが普通で、こういった需要を想定して作られている。なんでもかんでもその世代だけで頑張ろうとしなくてもよい。
「子ども部屋おじさん」が合理的な理由
親族と一心同体のインド民は、転勤などの際に非常に難儀である。一人の人間のように見えて親族全員が繋がっているので、日本のように「家族が来たくないなら君は単身赴任で行ってらっしゃい」というわけにはいかない。親族を前提とした居住設備を使えているのに、わざわざ知らない場所に全員引き連れて移住するメリットがないのである。その他にも車や他の様々な資産に関して共同利用するメリットはとてつもなく大きい。当然食べ物や日用品さえもまとめて調達するほうが安くなる。
こういうメリットを無視して「子ども部屋おじさん」を非難する日本社会の風潮は、個人の自立どうこうではなく、インド民から見れば単に非合理的なこだわりと思われるだけだろう。
(本記事は『インド人は悩まない』の一部を加筆・調整・編集した原稿です)









