お金の使い方ひとつで、人生の幸福度は大きく変わる。高級車やブランド品、大きな家を手に入れたのに、なぜか満たされない――そんな違和感を覚えたことはないだろうか。その原因は、多くの場合「ステータス消費」にある。他人からどう見られるかを基準にしたお金の使い方は、一時的な高揚感をもたらす一方で、満足感が長く続かず、後悔につながりやすい。では、後悔しないお金の使い方とは何か本記事では、世界的話題作『アート・オブ・スペンディングマネー 1度きりの人生で「お金」をどう使うべきか?』の内容を紹介し、お金との付き合い方を見直していく。

お金の使い方で幸福度は決まる|年収が上がっても満たされない人の共通点Photo: Adobe Stock

年収が高くても、ステータス消費ばかりでは幸福度は上がらない

人生の様々な領域で成功の鍵になるのは、忍耐力と持続性だ。私は、長く続かないものには興味がない。

ステータスにお金をかけることは報われる場合もあるが、その効果はたいてい長続きしない。たとえ他人の注目をうまく集められたとしても、すぐにもっとステータスが高い何かが気になり始め、充実度は以前と変わらないことが多い。

ステータスは気まぐれだ。世間があなたを評価するトレンドは数年ごとに変化する。それに合わせ続けていくためには、大きな犠牲を払わなければならなくなる。これは、お金のかかるゲームなのだ。さらには、「私は他人に良い印象を与えているだろうか?」という考えで常に頭がいっぱいになり、自己不信や不安にもつながってしまう。

実用性にお金を使うと満足感が長続きする理由

これに対して、実用性のためにお金を使うことで得られる効果は持続性が高い。

10年後にどんなものが他人を感心させるのか、私には見当もつかない。だが確信しているのは、10年後の私も現在と同じように、快適さや信頼性、便利さ、そして何よりも、愛し、尊敬する人たちと充実した時間を過ごすことを重視しているということだ。

だからこそ、私たちはそれらに多額の投資ができる。

だが服や宝石、大きな家、高級車などは違う。こうした贅沢品は、今は素敵に見えても、自分や世の中が変われば、わずか1年後でさえ、ばかげたもの、あるいは恥ずかしいものに見えるかもしれない。

これはとてもシンプルな考えだ。しかし、お金の使い方を大きく変える力を持っている。

(本原稿は、『アート・オブ・スペンディングマネー 1度きりの人生で「お金」をどう使うべきか?』(モーガン・ハウセル著・児島修訳)からの抜粋です)