どうしても心がついてこない日、ありませんか?
仕事や家事はできる。だけど心が追いつかない。
この連載では『メンタル養生』の著者で、京都の人気鍼灸師「すきさん」(本名:鋤柄誉啓 すきから・たかあき)が、たくさんの人の心の状態を見てきた経験と、東洋医学の知恵をもとにした、心がラクになるヒントをお伝えします。あたたかくて、ためになるメッセージはきっと心をほぐしてくれるはずです。
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たしかに笑顔は良いこと。だけど……
だれに対してもほがらかに接することは素晴らしいことです。
私も仕事を始めてすぐの頃は、毎日笑顔で過ごしていました。施術中はもちろん、どんな場所でも人と顔を合わせるときはつねに笑顔でした。ところが、だんだん顔がこってきて、上手に笑えなくなっていきました。きっと気疲れしていたのだと思います。
笑顔には体の力をゆるめる効果がありますが、ずっと続けるとゆるみ過ぎて、かえって消耗に傾くことがあります。無理に表情をつくり続けると、顔まわりや胸の筋肉が硬くなり、呼吸が浅くなって「気」の巡りが落ちることもあります。その結果として「笑いにくい」状態を引き起こすのです。
「幸せだから笑うのではなく、笑うから幸せになる」という考え方もありますが、これはある程度「気」が充実しているときの話です。
常時笑い続けたり、無理な愛想笑いを積み重ねたりするのは、心と体にとって負担になっているかもしれません。気疲れしないために、笑わないことも養生になるのです。
どうしても笑顔になってしまう人はどうしたらいい?
ただし、心やさしい人ほど笑顔を絶やすのが苦手だったりしますので、そんな人には次のような小さな工夫をおすすめします。
●ニュートラルな表情に戻すために小休止をとる
●あごの力を抜いて、歯を食いしばらないようにする
ほがらかさは大切にしつつ、ときどきゆるめて、また戻すというその往復が、表情と「気」のバランスを守ってくれます。
今日は自分のために、ちょっと笑顔をお休みしてもよいかもしれませんよ。
(本記事は、『メンタル養生』から一部抜粋・編集したものです。)





