あやしい宗教団体やカルト集団は身近にいる

 反社会的で人権侵害を繰り返す「カルト」にとって、大学生は格好のターゲットです。社会を驚かせるような騒ぎを起こすあやしい宗教団体やカルト系組織は、多くのキャンパスで活動しています。

 前述のように、カルトは人集めや金集めを目的に、最初は正体を明かさず、表向きはスポーツやボランティア活動、アンケートへの協力、履修や進路・就職の相談などの名目で近づいてきます。そして、いろいろと理由を付けては多額のお金を吸い上げたり、自分たちの組織の普及・勧誘活動に多大な時間と労力を費やさせたり、特定の人物を祀り上げてすべてをその人物の意のままに進めさせたりします。

 判断力や思考力を本人が気づきにくい形で弱め、意思決定や行動を支配する「マインドコントロール」を利用し、マインドコントロールされた人が今度は加害者となって周囲を巻き込んでいくという悪循環を生み出すのです。

●心の隙に付け込むカルトの手口

 こうした団体は、いったん話を聞いてしまうと、優しさや共感を示して信頼を得たり、不安や罪悪感を煽ったり、「あなたは特別な存在だ」と言って使命感を抱かせたりすることで、いつの間にか抜け出しにくい状態に陥らせてしまいます。

 大学入学前から「#春から○○大学」等のキーワードをSNSに投稿した学生に、先輩やOB・OGがコメントやDMを通じて近づいて勧誘する手口も増えています。

 こうしたカルトに取り込まれてしまうと、精神的、肉体的、経済的に蝕まれ、大学で新しい学問や専門的な知識を学べる貴重な時間や、幅広く多くの人たちと交流できる機会を無にしてしまうことにもなります。

自分一人で解決するのではなく専門家に相談しよう

 へこたれたり、くじけたりして心が弱くなったり、人とのつながりが希薄になったりしたときに、心の隙間に巧みに入り込んでくるのがカルトによるマインドコントロールです。

 カルトはいろいろな対応マニュアルやノウハウを蓄積しており、本人だけの力で脱出することは困難です。