旧統一教会をはじめ、巨大宗教が没落の危機にあるが、カルトの被害は後を絶たない。そんな中、専門家が指摘するのがカルトの“地下”化だ。どうすればカルト被害を防ぐことができるのか。特集『巨大宗教 連鎖没落』(全20回)の最終回では、カルト被害に遭わないための3カ条を伝授するとともに、これからの宗教の在り方を分析する。(ダイヤモンド編集部特別取材班)
SNSで学生に接近
ますます巧妙化するカルトの手口
本特集で見てきたように、旧統一教会のみならず、創価学会や幸福の科学など、さまざまな巨大宗教が没落の危機にひんしている。
人々の「宗教離れ」はデータからも明らかだ。下の折れ線グラフのように、宗教を信じる人の割合は右肩下がりだ。
では、なぜカルトの被害が後を絶たないのか。その背景には、「スピリチュアル」と呼ばれるものや現象を信じる人が今も一定数いることがある。下の折れ線グラフでは、奇跡やあの世を信じる人の割合は頭打ちになっているように見えるが、それでもあの世を信じる人の割合は45年前の2倍近い水準を維持している。
特定の信仰がなくともスピリチュアルなものは信じる。カルトは、そういう人たちのメンタリティーに付け込む隙を見いだすのだ。
次ページでは、カルト被害防止の専門家が語る「カルト被害に遭わないための3カ条」を伝授するとともに、これからの宗教の在り方を分析する。旧統一教会への解散命令が確定した場合、この教団や他の宗教はどうなっていくのだろうか。