その結果、健康が衰えることへの不安が強いほど、DunedinPACEが0.07標準偏差(SD)高く、これは統計学的に有意であった。しかし、飲酒や喫煙などの健康行動を調整すると、有意性は失われた。
このことから、健康の衰えに対する不安が強い人の健康行動の変化が老化速度に影響している可能性が示唆された。また、加齢に対する不安の累積量が多いことも、DunedinPACEの0.07SD高いことと有意に関連していた。
しかし、慢性疾患や健康行動を調整すると、関連は有意ではなくなった。一方で、女性としての魅力が失われることや妊孕性の低下に対する不安は、老化の加速には関連していなかった。
研究グループは、「これは、健康に関する不安は長期にわたって持続しやすい一方で、美しさや妊孕性に関する不安は年齢とともに薄れていくためかもしれない」との見方を示している。
Rodrigues氏らはこの分析結果について、「精神的な健康状態と身体的な健康状態が生涯にわたって密接に結び付いていることを改めて示したものだ」と説明している。
またRodrigues氏は、「中年期の女性は、年老いた親の介護など複数の役割を担っている可能性もある。家族が年齢を重ね、病気になるのを目の当たりにすることで、自分にも同じことが起こるのではないかと心配する人がいるのかもしれない」と言う。
老化速度に影響する要因が
他にも存在する可能性は除外できない
論文の上席研究者でNYUグローバル公衆衛生大学院社会・行動科学分野のAdolfo Cuevas氏は、「われわれの研究によって、老いに対する不安は老化の生物学的な仕組みを形作っていると考えられる、測定可能かつ修正可能な心理的要因であることが明らかになった」とニュースリリースの中で述べている。
ただし研究グループは、老化速度に影響する要因が他にも存在する可能性は除外できないとして、慎重な解釈を求めている。
研究グループは、不安がもたらすこのような潜在的な影響について、今後さらなる研究で調べる必要があるとの見解を示している。Rodrigues氏は、「誰もが老化を経験する。われわれは、社会が規範や構造的要因、人間関係を通じて老いの課題にどのように向き合うのかについて、議論を始める必要がある」と話している。(HealthDay News 2026年2月11日)
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