とはいえ、コモディティ(コマーシャル)マーケットでも等級付けはされています。品種全体で一律に価格が決まるわけではありません。どの生産国の、どのグレードの豆かによって需要と供給のバランスは変わるのです。
それでは、その等級付けは誰がやっているのでしょうか?
各生産国です。それぞれの国に評価機関があり、等級付けをやっています。世界共通の基準はありません。
たとえばコロンビアではスクリーンサイズ(豆の大きさ)が判断基準です。インドネシアでは300gの豆の中にどれだけ欠点豆があるか。グアテマラでは標高の高さで等級が決まります。ブラジルはちょっと複雑で、「欠点豆の混入数」「スクリーンサイズ」「風味」が併記されます。
このように等級付けはされますが、グレードの高い豆が美味しいとは限りません。逆にいうとグレードが低くても美味しい場合もあります。これがコーヒーの難しいところです。
いずれにしても、消費者目線で価格が決まるというよりは、生産国の基準+需要と供給のバランス+投資対象としての価値で決まります。これがいわゆるコモディティコーヒー(編集部注/安価で一般的なコーヒー)の世界です。
スペシャルティコーヒーは
価格と品質が比例しやすい
一方で、市場の影響を受けずに価格が決まるコーヒー豆もあります。ダイレクトトレードを行うスペシャルティコーヒーです。
スペシャルティコーヒーは、生産者と販売業者が直接取引をします。直接コミュニケーションをとり、豆の状態や風味を確認しながら取引するわけですから、品質によって価格交渉が行われるのが基本。
もちろん、「コモディティコーヒーの価格が上がっているから、うちのコーヒーも少し価格を上げよう」と考えるのが普通です。コモディティのほうは価格が一気に3~4倍に上がることも比較的よくあることです。
それに対してダイレクトトレードのスペシャルティコーヒーの価格が変わらなければ、割安になってしまいます。そういう意味ではまったく影響を受けないわけではありませんが、コモディティマーケットとダイレクトトレードは別の論理で動いているということです。







