そういう意味では、年度の途中での大好きな先生の移動は、子どもたちには大きなショックとなります。

 また、同じ教科であっても教え方は講師によって個性が出ます。前の先生とは違う教え方によって混乱してしまうということは、大きな時間のロスです。

 特に季節講習の時には、知らない先生ばかりが日替わりで担当しているというような塾もありますが、これは明らかに講師不足が原因です。

 わが子の志望校や性格(厳しい指導でも奮起できるのか?萎縮してしまうのか?)などをよく知らない先生に指導してもらっても学習効果は上がりませんし、いざという時の相談でも的確なアドバイスはもらえないでしょう。

 余談にはなりますが、中学受験だけでなく、高校受験や大学受験塾の責任者の方にも聞くと「受付の事務スタッフの対応が良いスクールは進学実績も良い」という話が出てきます。

 保護者がお迎えなどの際に、生徒の何気ない情報を共有したり、悩み事の相談を受けたりする(愚痴を聞く程度でも大きい)ことによって、精神的に安定した受験生活を家族で送ることに良い影響を与えているのです。講師やスタッフに時間的、精神的な余裕がないところには、そのようなメンタル面のサービスは生まれません。

「危ない塾」の見分け方(2)
指示が一貫しているか

 ご家庭で、夫婦の間のルールが違っていて子どもが混乱することはないでしょうか?母親がゲームをいつまでも辞めない子どもを怒った時に、「お父さんが、宿題を終わったらやっていいよって言ったから!」というようなケースです。

 子どもに対する指示は「一貫性」がキーワードです。

 私が集団塾の教室長をやっていた時も、宿題や居残りのルールについては「教室で共通のルール」を作り、全員の先生が守るようにしていました。

 例えば、教材を忘れた時に、コピーしてあげるのか。あるいは、隣の生徒のものを見せてもらうのか。確認テストで不合格になったら次回までにやり直しをしてくるのか、その日に残ってやっていくのか。そのあたりのルールが曖昧だと、子どもは間違いなく、甘い先生の科目をサボるようになります。

 指示に一貫性があることは、良い塾かどうか、もっと言えば、教室長のリーダーシップが効いているのかどうかの目安にもなります。

 中学受験は4教科(もしくは2教科)の合計点で合否が決まります。一人の講師だけの力量が突出していても良い結果にはなりません。集団塾は、教室長を含め講師全員のチームとしてのまとまりが必要なのです。

 そのことを踏まえると、職員室に活気がなく、講師間のコミュニケーションが取れていない塾では、得意科目と苦手科目が極端な生徒が増える傾向にあります。

>>後編『合格実績の「出し方」で即バレ!中学受験で「信頼が置けない塾」のザンネンな特徴』を読む