◆【認知症予防】交換できない脳の血管を守る、血圧管理の新常識
「人の名前が出てこない」「今やろうとしたことを忘れた」――そんな日常の些細な物忘れは、もしかすると脳からのSOSかもしれません。『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳』(ダイヤモンド社)は、7000人の脳を診察し、3000本以上の論文を読破した専門医が「一生ボケない脳のつくり方」を徹底解説した1冊。カギとなるのは、脳の免疫細胞「ミクログリア」。生活習慣の乱れによってミクログリアが暴走すると、認知症の引き金になる一方、上手に味方につければ、いつまでも若々しい記憶力を保つことができるのです。難しいトレーニングは必要ありません。【血圧】【食事】【睡眠】【速歩】【呼吸】【お酒】という毎日の生活を見直すだけの6つの習慣術で、100歳まで健やかな脳を育てていきましょう。
※本稿は、『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
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生身のインフラが抱える「唯一無二の脆弱性」
脳の血管は、古くなったからといって、水道管のように丸ごととり替えることはできません。この“交換不可能”という事実に、私たちはもっと慄然とすべきです。
なぜなら、この交換不可能な血管に、日々多大なダメージを与え続ける“静かなる破壊者”がいるからです。それは「高血圧」です。
24時間ノンストップで打ち込まれる「内側からの衝撃」
高血圧は、血管の壁に、常に強すぎる圧力がかかり続けている状態です。心臓の拍動が1分間に70回なら、血管も1分間に70回、内側から圧力を受け続けます。1日では10万回以上。
それは、血管が毎日10万回以上、内部から「見えざるジャブ」を浴び、殴られ続けているようなものなのです。
物流網の破綻が招く「司令塔」の沈黙
毎日10万発の鋭いジャブを浴び続ければ、強靭な血管もひとたまりもありません。やがて傷つき、硬くなり、しなやかさを失う……ボロボロになった血管は、血液の流れを悪くし、血流が詰まりやすくなります。
そのダメージが真っ先に及ぶのが、わずか3分から5分の酸欠でも死んでしまう、最もデリケートな「脳」です。血管が老いる。それは、脳が養われなくなること。まさしく、「人は血管とともに老いる」のです。



