「ついヤバいと言ってしまう」「自分の考えをうまく言葉にできない…」
言いたいことがないワケではないのに、うまく言葉にできない。あなたにも、そんな悩みはありませんか?
小学校から企業研修、さらには少年院まで、さまざまな現場で教えてきた小説家が教える、世界一やさしい「言語化」にまつわる授業。知ってしまえば、今は語彙力ゼロでも、話し下手でも、「自分の言葉」でちゃんと話せるようになれてしまう!
本記事では、子どもも読めて、大人も楽しいビジネス書『小学生でもできる言語化』から、著者の田丸雅智氏にヒントをうかがった。(構成/ダイヤモンド社・秋岡敬子)

「東大に合格する子」がやっていた、“たった1つの習慣”Photo: Adobe Stock

Q.高校生のときの勉強法を教えてください

――田丸さんは、塾に行かずに現役で東大に合格されたとお聞きしました。高校生のときにしていた勉強法が知りたいです!

「東大に合格する子」がやっていた、たった1つの習慣

田丸雅智氏(以下、田丸):僕は高校3年間だけ勉強したタイプです。

 学校の先生や参考書にはとてもお世話になりましたが、塾には行かず、基本は独学で勉強しました。

 そして、自分で一番やっていたのは、いわゆるPDCAでした。

「今、自分に足りないものは何か」を考えて、たとえば数学の確率が弱いなら、それに合う参考書を探す。

 解いて、フィードバックして、また弱点を見つける。当時はPDCAという言葉は知りませんでしたが、そのサイクルを意識的に回していました。

 とにかく「自分で考える」を徹底していました。アドバイスはもらうけど、最後は自分で決める。

 周りから「そのやり方はどうなの?」と言われたこともありますが、信じてつづけました。

勉強時間は「自分の脳と向き合いながら」決める

――自分に合う勉強法を考えて、ちゃんと言語化するクセができていたんですね…! 具体的にはどんな方法で行っていたんですか?

田丸勉強時間は、生活リズムと自分の脳のパフォーマンスをもとに決めていました。

 テニス部だったんですが、帰宅が7時~7時半。ご飯と風呂のあと30分仮眠して、9時~9時半に勉強開始。

 休憩を挟みつつ、1時には寝る。1時を超えると、ぼくの場合は翌日の脳のパフォーマンスが落ちることが試してみるうちに分かったので、1時は厳守。

 早く寝ることもありましたけど、、基本はその生活でした。

――受験勉強にしろテスト勉強にしろ、私は当時勉強するのがイヤすぎて、どうすれば勉強せずに済むかを考えてばかりだったんですが…(笑)。何か本気で勉強したくなるようなきっかけが、田丸さんの中にあったんでしょうか?

田丸高1の最初のテストが学年440人中100番くらいで、僕はそれがすごくショックで火がつきましたね。

 ただ、そうして自分なりに人生で初めて本気で勉強を始めた次のテストで、なんと順位が上がるどころか、150番くらいに落ちて。

 今でもあのときの気持ちはよく覚えているんですが、ショックを通り越して「終わったな……」と絶望しました……(苦笑)。

 でも、最終的に、どうしても自分がやっている方法が間違ってるとは思えなかったんです。

 それで鬱々としながらも同じことを続けたら、そこからどんどん成績が上がっていって、理系では1番を取れるようになりました。

「どんなにがんばっていても、やり方が正しくても、結果が出るまで時間がかかることもある」というのは学業から学びました。

 あと僕は「塾を否定してるわけではない」前提で言うんですが、塾に行ったり参考書を買ったりする“だけ”で満足して、ちゃんと取り組んでいるわけではないのに賢くなった気になる……。

 それがすごく怖いと思っていました。

「大学合格」をゴールと思わない

――それに高校生の段階で気づいているのって、相当すごくないですか…?

田丸:受験のためというより、「自分を耕した先にある場所として東京大学がある」という感覚でした。憧れはありましたが、そこはゴールじゃないとも思っていました。

 話を戻すと、何事も結局、いちばん大事なのは「常に考えながら、地道にやりつづけること」

 そして、いろいろな教材に目移りしたり、塾に答えを求めがちですが、本質は案外、教科書などのすでに手元にあるものに詰まってる

 大事なことは、ここではないどこかではなく、「今ここにある」。その意識は、今でも大切にしています。

 あと、もうひとつ加えるなら、数学を通して学んだのが、解答を読んで“分かった気”になっても、実際に解けるようには全然なっていないということ。

 これは本でも人の話でも同じで、教えてもらって「理解したつもり」になってるだけのことが多い

 なので、何事も分かったような気にはならないようにと、なるべく自分に言い聞かせてはいるつもりです。自戒も込めて。

――「本質は手元の教科書にある」という話を聞いていると、『小学生でもできる言語化』にも、「言語化した気になって満足してしまうこと」への警鐘が書かれているのを思い出しますね…!

(本記事は、田丸雅智著『小学生でもできる言語化』の著者インタビューです。)