やりたいことが見つからない。そもそも仕事や家事に毎日忙殺されていて、やりたいことが何かなんて考えている暇はない。でも、「私の人生、このままでいいのか?」とふと立ち止まりたくなる。そんな人におすすめなのが、書籍『人生アップデート大全――停滞した自分を変える66の習慣』(池田貴将著)だ。本書は「世間から見た成功」ではなく「自分にとっての成功」を軸に、人生を心から満足のいくものにするための1冊。本書の発売を記念して、ライターの照宮遼子氏に寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「やりたいことが見つからない人」が陥る「落とし穴」Photo: Adobe Stock

趣味がないのが、恥ずかしかった

20代の終わりごろ、私はカメラを始めた。

特に撮りたいものがあったわけではない。ただ、もうすぐ30歳になるのに趣味が1つもない自分が、なんとなく恥ずかしかったのだ。

当時はカメラ女子が流行っていたこともあり、続けるうちに少しずつ上達していくのが楽しかった。

ニートになってからは、七五三や記念写真の撮影を頼まれることもあった。

でも、仕事として撮り始めると、評価が気になって自由に撮れない。楽しさが、いつの間にか消えていたのだ。

「趣味にとどめておくべきものだった」と気づくのに、数年かかった。

残ったのは、「やりたいことを見つけなければ」という焦りだけ。気になったことは片っ端から試したが、長くは続かなかった。

やりたいことが見つからない本当の理由

行動心理学とリーダーシップを研究し、これまで5万人以上と関わってきた池田貴将氏は、著書『人生アップデート大全――停滞した自分を変える66の習慣』でこう述べている。

「1時間や1日でやりたいことが明確になるわけではありません。
やりたいことは「探す」んじゃない。「深めていく」んです。」――『人生アップデート大全』より

「探す」という意識でいるかぎり、新しいことを始めるたびに「見つかったか、見つからなかったか」で判断してしまう。

本書によると、やりたいことは『好奇心→興味→情熱』という段階を経て育つという。

気になるものに触れ、もっと知りたいと思ったら、時間とエネルギーをかけて深めていく。

その積み重ねが、情熱になる。

当時の私は「なんか違う」と感じた時点でやめていた。なぜ合わないのか、何がひっかかるのかを考えることもなく、次を探し始めていた。

焦って探すほど遠回りになる

そうした試行錯誤の中で、自分が何に好奇心を持てるのか、その感度は少しずつ磨かれていった気がする。

カメラも、「情熱」には至らなかったが、「好奇心」から「興味」へと育っていたのだと今ならわかる。

結局のところ、「やりたいことを見つけなければ」という意識そのものが、遠回りの原因だったのかもしれない。

答えは外にあるのではなく、日常の小さな好奇心の中にある。

それをどれだけ育てられるかが、数年後の自分を決めていく。

本書には、やりたいことを探し続けてきた人ほど刺さる言葉が詰まっている。

自分らしい人生を送りたい人にとっては特別な1冊となるだろう。

(本稿は『人生アップデート大全』に関する特別投稿です)