世界の富裕層たちが日本を訪れる最大の目的になっている「美食」。彼らが次に向かうのは、大都市ではなく「地方」だ。いま、土地の文化と食材が融合した“ローカルガストロノミー”が、世界から熱視線を集めている。話題の書『日本人の9割は知らない 世界の富裕層は日本で何を食べているのか? ―ガストロノミーツーリズム最前線』(柏原光太郎著)から、抜粋・再編集し、日本におけるガストロノミーツーリズム最前線を解説。いま注目されているお店やエリアを紹介していきます。

「美味しい」だけで終わる人は損…「美食旅」の感動を倍にする事前準備の全技術Photo: Adobe Stock

ガストロノミーツーリズムを豊かな体験とするために

 本書で紹介しているような地方の名店を回ってガストロノミーツーリズムを楽しむためには、事前の準備がとても大事。ただ「美味しかった」で終わるのはもったいない。シェフが何を表現したいのか、なぜその料理や食材を選んだのかを理解することで、料理がもっと深く楽しめます。

 大前提としては交通手段の確認が欠かせません。
 
特に地方では公共交通機関が限られていたり、バスの本数が少なかったりと移動に苦労することもあります。電車とバスだけで行けるか、レンタカーやカーシェアが便利かを事前に調べておくと、ストレスなく回れます。瀬戸内海のようにフェリーを利用して地域を巡るプランもあるので、移動手段の選択肢はしっかり検討しましょう。

 次に、シェフやお店の背景、そしてその土地の食材について事前に調べておくこともおすすめです。
 
私はネットでシェフのインタビューや店のコンセプト、地域の旬の食材情報などを見ておくことが多いです。たとえば、ある地方で4月から5月にかけてとれる山菜や魚の特徴を知っておくと、実際に出された料理を「なぜこれが選ばれているのか?」と理解しやすくなり、味わいもより豊かになります。

 さらに、食事中や食後にお店の人に質問をすることも楽しみのひとつです。もちろん、忙しそうな時は控えたほうがいいでしょうが、多くの場合、シェフやスタッフは自分の表現を理解しようとする客を歓迎してくれます。

 このように、交通手段の確認、シェフや地元食材の事前学習、そして現地での積極的なコミュニケーションを心がけることで、ガストロノミーツーリズムの体験は格段に豊かになります。単なる「食べる旅」から「味わい、学び、交流する旅」へと変わることでしょう。ぜひ準備をして、深く味わう旅に出かけてみてください。

※本記事は、『日本人の9割は知らない 世界の富裕層は日本で何を食べているのか? ―ガストロノミーツーリズム最前線』(柏原光太郎著・ダイヤモンド社刊)より、抜粋・編集したものです。