ベストセラー『「悩まない人」の考え方』著者の木下勝寿氏が「マーカー引きまくり! 絶対読むべき一冊」と絶賛する本がある。『スタートアップ芸人 ── お笑い芸人からニートになった僕が「仲間力」で年商146億円の会社をつくった話』だ。著者の森武司氏は、採用・組織づくりの本質を「仲間力」というキーワードで鮮やかに描き出している。
今回、本書に深く共鳴したという株式会社SDCs代表取締役・岡藤道雄氏に話を聞いた。採用&キャリア支援・交流会運営・子ども食堂運営の3事業を展開し、「稼ぐことと社会貢献を両立する」をビジョンに掲げる。転職支援の現場で求職者と向き合いながら、採用企業側のコンサルも手がける。つまり採用する側・される側、両方の現場を知るプロだ。月100件以上の新規アポをこなし、年間3000人以上と接点を持つ岡藤氏が語る、採用・転職のリアルとは。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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採用されない人の共通点とは?
――転職活動や面接で「うまくいかない」と感じている人は多いと思いますが、採用されない人には何か共通点があるのでしょうか?
岡藤道雄(以下、岡藤):一言で言うと、「今までの自分を言語化できていない」ことです。面接で会っただけでも、30秒もあればわかってしまいます。
用意された言葉しか話せない方というのは、すぐににじみ出てくるんです。自己紹介すらまともにできずに「何を言えばいいんでしたっけ?」と聞いてくる方もいます。そういう方が実は少なくないんです。
――実力があっても、言語化できていないことで評価されないケースもあるのでしょうか?
岡藤:そうなんです。ただ言語化したことがないだけで、掘り下げると実績がどんどん出てくる方はたくさんいます。
できることも長所も大量に持っているのに、それを表現する術を知らないだけなんです。求職者の方が自分の経験や強みを言葉にする手伝いをするのが、私の仕事の一つです。
言い回しが難しければ、一緒に言葉を作る。その人が会社で活躍できると思われるレベルまで引き上げるのが、私の役割だと思っています。
能力と人柄、採用で本当に優先すべきはどちらか
――言語化力以外に、採用の現場で重視されていることはありますか?
岡藤:はい、もう2点あります。一つは数字で語れるかどうかです。
「売上を前年比120%にした」「月30件のアポを取った」など、実績を具体的な数字で話せるかどうか。営業職でなくても、事務職でも同じです。
もう一つは他責にしない姿勢があるかどうか。「言語化」「数字」「他責にしない」――この3点が揃っていない人は、なかなか採用されません。
――能力面と人柄面、採用において優先順位が高いのはどちらだと思いますか?
岡藤:人柄の方が優先順位は高いと思っています。
どれだけ優秀でも、人柄に問題があると感じた瞬間に採用には踏み切れない。長く一緒に働く仲間として信頼できるかどうか、そこが最終的な判断軸になります。
――人柄がよくても、能力面の不安はないですか?
岡藤:人柄がいい人って、素直に伸びるんですよ。言い方を変えれば、人柄さえよければ能力は一緒に育てられる。逆はなかなか難しい。だから人柄を優先して採用して、能力は一緒に伸ばしていけばいいと思っています。
面接で「採用されない」と悩む人へ
――転職や就職活動でなかなか採用されないと悩んでいる方へ、メッセージをお願いします。
岡藤:まず伝えたいのは、自分には何もないと思っている方ほど、実はそうじゃないことが多いということです。
ただ言語化したことがないだけで、掘り下げれば実績も長所も大量に出てきます。まず自分の過去を棚卸しして、数字で語れるエピソードを一つでも探してみてください。それだけで、面接での印象は大きく変わります。
転職や就活でなかなか結果が出ないと悩んでいる方には、『スタートアップ芸人』が参考になるかもしれません。著者の森武司さん自身が、ゼロから人を集めて組織をつくってきた人間です。採用する側のリアルが書かれているからこそ、される側の自分に何が足りないのかが見えてくる。そういう読み方ができる一冊だと思います。
(本書は『スタートアップ芸人 ―― お笑い芸人からニートになった僕が「仲間力」で年商146億円の会社をつくった話』に関する特別投稿です。)










