京都の人は本音を柔らかく包んで伝え、「場を壊さずに進める技」を磨いている(写真はイメージです) Photo:PIXTA
古い歴史に加え、「イケズ」といわれる独特の言い回しが有名な京都。一般的に「いじわる」が語源と思われていますが、本当は衝突を避ける「いくじなし」が語源で、良好な関係を長く続けることを重視する、京都人らしい言葉や態度だと、京都人の行政書士・服部真和氏は説明します。新刊『京都人が教える ずるいけどうまい合意の技術』(青春出版社刊)から、抜粋して紹介します。
論破をしてもただただ嫌われるだけ
SNSや議論の場では「論破」が注目されることがあります。
ですが、私は行政や地域における調整の現場で何度も実感してきました。論破は、たとえ理屈としては正しくても、人間関係を壊してしまうことのほうが多いのです。
あなたも、会議などで明らかな欠陥がある意見を話している人に対して、「ここは矛盾していますよね」と理詰めで指摘する人を見たことはありませんか?
そんな場面では、指摘をされた相手は表情をこわばらせ、場の空気も一気に冷たくなったのではないでしょうか。
あなたなら、伝えたい意見があるときに「伝えたい内容そのものよりも論理矛盾を見つけて相手をやりこめようとする人」と、「論理矛盾はともあれ、伝えたい内容を、なんとか理解しようとする人」いったいどちらに話しかけたいですか?
きっと、後者の人と話したいに違いありません。
実際、論破したがる人にはやがて相談や報告が来なくなり、結果的に会議のメンバーや、プロジェクト全体の連携は悪化することのほうが多いのです。
一時だけいい気分になったとしても、孤独しか残らない。これが論破の現実です。







