直美にもりんにも春が来る?
うまいこと鹿鳴館に入り込めた直美が虎視眈々(こしたんたん)と探しているのは、結婚相手である。
「さすがに男爵家は高望み」とそれなりに分をわきまえている。かといって、同じ給仕同士では物足りない。「どうせならもうすこしお金がありそうな」とキョロキョロしていると、聞こえてきたのは、女性客たちの捨松に対する陰口だった。
「欧風芸者」「えらそう」「ずるい」とか言われているのを聴き逃がさない直美だが、捨松に目で合図される。
「ウェルカム・トゥ・鹿鳴館 これが鹿鳴館よ」と捨松は気にしていない。
鹿鳴館は絢爛(けんらん)豪華なハリボテかもしれないが、使い方次第ではやりたいことはできる場だと思って、多少の陰口は忍耐しているのだ。
捨松にもやりたいことがある。直美のやりたいことは――。
目下、夫探し。少し前のりんと同じである。
そんな簡単にはいかないと思ったら海軍中尉の小日向栄介(藤原季節)と出会う。
ざわざわざわと風が吹く。
りんにはシマケン、直美には小日向? ふたりそろって春が来る? それにしても、りんは虎太郎(小林虎之介)のことをまったく考えていないのだろうか。
小日向栄介役の藤原季節さんの出演決定時のコメントはこうだ。
「初めまして。『風、薫る』に出演させていただきます、藤原季節です。出演にあたって、制作陣との面談や衣装合わせを重ねる中で、ドラマに関わる皆さんが本当に高い熱量を持ってこの物語を作ろうとしているんだということが伝わり、幸せと楽しみな気持ちでいっぱいです。物語の一員として、撮影現場や視聴者の皆さんに楽しんでもらえるような芝居ができるよう頑張ります」









