社会人2年目・ZAi編集部員のザイゼンが、お金の“基礎知識”をあれこれ学ぶ連載「目指せ! お金名人」。今回のテーマは「賃上げってどんな仕組み?」。インフレを背景に、賃上げのニュースをよく目にするようになったが、そもそも賃金がどのように上がるのか理解していない人も多いだろう。そこで、今回はエコノミストの藤代宏一先生に、賃上げの仕組み&知っておくべきポイントを教えてもらった!(ダイヤモンド・ザイ編集部 イラスト:オゼキイサム)
賃上げ率を見るときは「定昇」を除いた「ベア」を見よ!
賃上げに前向きな企業はベアを実施している!
ザイゼン 春になると賃上げのニュースをよく目にします。
藤代 労働組合が企業側に賃上げの要求を行う「春闘」が始まりますから。ここ数年、盛り上がっています。
ザイゼン 昨年の賃上げ率は5.52%なんですね。
藤代 高水準でした。でも、賃上げ率を見るときは「定昇」を除いた「ベア」の数字を見る必要があります。
ザイゼン その2つの単語、実はイマイチわかっていません……。
藤代 「定昇」は定期昇給を、「ベア」はベースアップを略した言葉です。定昇は伝統的な日本企業によくある制度で、年齢や勤続年数に応じて定期的に基本給が上がります。
ザイゼン 制度だから、経済状況に関係なく毎年基本給が上がるのか。
藤代 その通り。一方で、ベアは全社員の基本給(ベース)を一律でアップさせることです。企業の業績や世の中のインフレ率によって金額が決まり、毎年必ずあるとは限りません。
ザイゼン ベアは、その企業の賃金表が書き換えられるイメージですね。
藤代 話を戻すと、定昇は制度上の話であって、純粋な賃上げを意味するのはベアのほうです。以下の図を見てください。
藤代 ベアがないと、企業は棒グラフの青い部分の面積を毎年支払うわけです。65歳の社員が1人定年退職すると、23歳の新入社員が1人入ってきますから、この総人件費は基本的に毎年変わりません。
ザイゼン ベアがあると黄色い部分の面積が増え、総人件費が増えます。
藤代 一定の年齢を超えて定期昇給がなくなった人にとっても、ベアなら賃金がアップ。企業が賃上げの面でどれだけ社員に報いているかは、ベアを見なければ判断できません。









