完全県内開発の酒造好適米「奈々露」から生まれた「豊臣Bros.」。食事を邪魔しない切れのよさと穏やかなフルーティー香が特徴。価格は1万1000円。高級感ある包装でギフトにも最適
実は奈良県は「日本清酒発祥之地」の石碑が立つ正暦寺、酒造りの神様が祭られる日本最古の神社・大神(おおかみ)神社が位置するなど、歴史的に日本酒との縁が深い。
日本酒の出荷量はピークの73年から約4分の1まで減少しているものの、「好きな酒類で日本酒を挙げる女性やZ世代が増加し、特に特定名称酒といわれる純米酒や純米吟醸酒の需要は堅調というデータも明らかにされています」(筒井氏)。
そこで、地元でこだわりの特定名称酒を主に手がける県内最大規模の酒蔵・奈良豊澤(とよさわ)酒造と連携。2024年、奈良県独自開発の酒造好適米「奈々露(ななつゆ)」の誕生も受け、奈々露を使った醸造がスタートする。試行錯誤を経て25年には白桃や洋梨を思わせるフルーティーな香りと切れのよさ、米のうま味を存分に味わえる極上の純米吟醸酒が完成した。
外部リソースも活用し
ブランディングを推進
写真上は1868(明治元)年創業の奈良豊澤酒造。伝統を継承する蔵人により昔ながらのこうじ作りや仕込みを実践。生産する酒の8割が純米酒以上の特定名称酒。「Miss SAKE 奈良」の安井綾氏(中)と連携したプロモーションも広く展開。左は豊澤酒造工場長の林泰弘氏、右は筒井氏(写真下)
商品名の由来としては、「大河ドラマ『豊臣兄弟!』放映に合わせ、豊臣家ゆかりの地である奈良の歴史性と、人と人をつなぐ“兄弟”の精神を伝えたいという思いが込められています」と筒井氏。
PB商品の開発やブランディングに向けては、「奈良信用金庫支援特別指導員の方にご指導を仰ぎ、適切なサポートをいただきました」(筒井氏)。自社販売サイト上のプロモーションの他、奈良県の「Miss SAKE 奈良」と連携したSNSでの告知や動画配信、地元の祭りなどイベントに合わせた販売も計画している。公的支援制度を活用したマーケティング戦略に知見のあるプロ人材の登用など、外部リソースの活用も進めている。
24年12月、日本の「伝統的酒造り」のユネスコ無形文化遺産指定も追い風に、今回のPB商品を軌道に乗せ、「地元の農業生産者や蔵元、日本酒産業全体の発展への一助を目指していきたいですね」と意気込む筒井氏。培ってきた酒類販売の知識やネットワークを活用したウイスキーのPB商品開発なども視野に入れる。
日本酒発祥の地から生まれた新たなチャレンジの広がりに期待したい。
(「しんきん経営情報」2026年5月号掲載、協力/奈良信用金庫)
事業内容:酒類小売業(ネット販売)
従業員数:5人
所在地:奈良県大和郡山市小林町503‐1
電話:0743‐56‐6322
URL:item.rakuten.co.jp/tutuigura/toyotomibros







