「他人にどう思われているのか不安」「もっと評価されたい」「いいねの数が気になる」。そんな承認欲求に振り回されてはいないだろうか。『人生アップデート大全――停滞した自分を変える66の習慣』(ダイヤモンド社)著者・池田貴将氏は、「承認欲求は満たそうとするほど終わりがない」と語る。では、この終わりのない欲求とどう向き合えばいいのか――その鍵となる考え方を池田氏に伺った。(取材/ダイヤモンド社・林えり、構成・文/照宮遼子)
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承認欲求は、「満たされることがない」
――周りの人から評価されたいなど、承認欲求に振り回されて疲れてしまう人は多いと思います。そもそも承認欲求は満たされることはあるのでしょうか?
池田貴将(以下、池田):大学生の頃、世界的コーチのアンソニー・ロビンズのセミナーに参加し、彼に教えてもらったことなのですが、人には「重要感」、つまり特別でありたい、評価されたいという欲求があるけれど、それはどれだけ求めても満たされることがないものだ、ということです。
――そうなんですね。たとえばSNSでも最初は投稿するだけで楽しかったのに、もっと「いいね!」がほしいと思って、苦しくなってしまうこともありますよね。
池田:どんなものでも、最初はワクワクしても、やがてその状態に慣れてしまうからです。たとえば、初めての海外旅行は刺激的でも、何度も行くうちに日常の延長のように感じてしまう。仕事やお金も同じで、求める対象が変わるだけで、満たされた状態は長くは続かないんです。
NG習慣ワースト1:「特別でありたい」と思いすぎている
――承認欲求が強くなってしまうのは、なぜなんでしょうか。
池田:「自分は特別であるべきだ」という前提があるからです。作家のマーク・マンソンのいう「特権意識」のようなものですね。特別扱いされないと不満になります。一方で、「自分なんて普通以下だ」という思いも、“劣っているという特別さ”にとらわれている状態にすぎません。どちらも同じ構造なので、悩みは続いてしまうんです。
――池田さんも「人に認められたい」と思うことはありましたか?
池田:過去を振り返ってみると、学生時代までは母親に認められたくて、常に一番でいなければならないという感覚がありました。大学生の頃に、わざわざアメリカまで行ってアンソニー・ロビンズのセミナーに通っていたのも、「大学生なのにすごいね」と言ってもらいたかったからでした。
――池田さんは承認欲求があまりなさそうに見えたので意外です。
池田:「求め続けてもキリがない」と気づいてから、考え方が変わったんです。家族とごく親しい友人だけがわかってくれればいいと決めて、それ以外の承認は求めないようになりました。

「どう見られるか」ではなく「どうすればもっと面白くなるか」と考える
――承認欲求を手放したかったら、どうすればいいでしょうか?
池田:承認欲求は「自分がどう見られているか」に意識が向きすぎている状態なんです。そういうとき、僕は、「どうすればもっと面白くなるか」と考えている時間が楽しくて、そういうときは自分がどう見られるかはあまり気にならないんですよね。
――「自分がどう見られるか」ではなく、「自分がどう行動するか」に目を向けられたら心が楽になれそうです。
池田:そうです。誰かの反応が気になって動けなくなっている人や、自分への評価が怖くて疲れてしまっている人に、この『人生アップデート大全』が一つのきっかけになれば嬉しいです。自分がどう評価されるか、という意識から抜け出せると、世の中の見え方が変わっていくはずです。
池田貴将氏 写真:照宮遼子
(本稿は『人生アップデート大全』に関する特別投稿です)
株式会社オープンプラットフォーム代表取締役
リーダーシップおよび行動心理学の研究者。早稲田大学卒。
大学在学中に渡米し、コーチング理論を学んだ経験をもとに起業。セミナーを開催すると、たちまち「ラクにすごい結果が出た」「説明がおもしろくて理解しやすい」と企業リーダーたちの間で評判になり、ファンやリピーターが急増した。
現在はビジネスリーダー向けのスクールを主宰し、「行動を生む心理学」と「人格形成に関する知見」を統合した独自メソッドを伝えている。常に海外の最新の研究や文献を取り入れながら内容をアップデートしており、エグゼクティブやアスリートをはじめとするプロフェッショナル層から高い支持を得ている。
著書に『人生アップデート大全――停滞した自分を変える66の習慣』(ダイヤモンド社)、『覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰』『図解 モチベーション大百科』(共にサンクチュアリ出版)などがある。











