上からの無茶振りを、そのまま現場に流していませんか。板挟みの中間管理職に必要なのは“伝える力”ではなく“交渉する力”です。部下を守り、会社にも誠実であるために、どうすればいいのでしょうか?
SNSでビジネススキルについて情報発信を行い、総フォロワー数が37万人を超え、『コンサル時代に教わった 仕事ができる上司の当たり前』の著者である「にっしー社長」こと西原亮氏に教えてもらった、誰でも「しごでき」になれる令和リーダーの基本を本記事で紹介します。

会社の「伝書鳩」ではなく「交渉屋」になる
中間管理職の最大の苦悩、それは「板挟み」です。
会社(中間管理職の上司、経営層など)からは「今の人員で、なんとか目標を達成しろ」と無茶な数字や要求が降りてくることがほとんどです。
しかし、現場の部下は限界で、みんな疲弊している。
「どう考えても無理です」という悲鳴が聞こえてくる……。
このとき、ダメな上司は思考停止し、ただの「伝書鳩」になってしまいます。
「会社が決めたことだから」「部長がうるさいから」と、実現不可能な目標をそのまま現場に丸投げする。これは上司としての職務放棄です。
現場に絶望を与え、チームを崩壊させる一番の原因は、この「無茶振りの横流し」なのです。
「自分の上司に約束できる範囲」を交渉する技術
では、仕事ができる上司はどうするか。彼らは伝書鳩ではなく、「交渉屋」になります。
会社(自分の上司)に対して、「私のチームでここまではできます。でも、ここはできません」と、コミットできる範囲を絞り込む交渉を行うのです。
例えば、会社から「売上目標100%達成」と「顧客満足度90%以上」の両立を求められたとします。
しかし、現場の人員ではどう考えても達成できず、無理をするとパンクする。
それでも、ダメな上司はそのまま「両方やれ」と伝えてしまい、結果としてチームは全滅します。
このようなとき、仕事ができる上司は、こう交渉します。
「今の人員リソースで、売上と満足度の両方を追うのは物理的に不可能です。現場が崩壊し、さらに数字が落ちます。ですが、『顧客満足度90%』は死守します。その代わり、上半期の売上目標は『達成率90%』を必達目標とさせてください。もし、売上も100%を必達とするなら、あと2名の増員、もしくは広告費を20%追加してください」
これが、「代替条件の交渉」です。「やるか、やらないか」の二択ではありません。
「Aを達成するために、Bを譲歩してもらう」か、「AもBもやるために、C(資源)をもらう」か。
この条件交渉を行うことこそが、部下を守り、かつ会社に対しても誠実な態度となるのです。
(本記事は、書籍『コンサル時代に教わった 仕事ができる上司の当たり前』から一部を抜粋・編集し作成しました)














