『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳』(ダイヤモンド社)は、7000人の脳を診察し、3000本以上の論文を読破した脳の専門医が、科学的根拠に基づいて「一生ボケない脳のつくり方」を徹底解説した1冊。【血圧】【食事】【睡眠】【速歩】【呼吸】【お酒】の習慣術で、100歳まで健やかな脳を育てるノウハウを紹介する。
※本稿は、『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳』(ダイヤモンド社)をもとに編集したものです。
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なぜ健診の結果だけでは不十分なのか?
「最近、人の名前がすぐに出てこない」「探し物が増えて将来が不安」
そんな物忘れや認知症への不安を抱えている方に、まずお伝えしたいことがあります。脳の健康を守るために最も重要なこと、それは脳トレやパズルではなく、実は毎日の「血圧管理」なのです。
「健康診断で血圧を測ったけれど問題なかったから、自分は大丈夫」と安心している人も多いでしょう。しかし、そこに落とし穴があります。なぜ健診の結果だけでは不十分なのか、脳を一生現役で保つための血圧との向き合い方についてお話しします。
健康診断の「A判定」は、たまたまの奇跡?
まず知っておいていただきたいのは、血圧は秒単位で激しく上下動する、いわば「暴れ馬」のような存在だということです。
体重や体脂肪率も日々変動しますが、血圧はその何倍もダイナミックに変わっています。緊張したとき、重い荷物を持ったとき、寒さを感じたとき――私たちの血圧は、その瞬間の状況に合わせて刻一刻と変化しているのです。
つまり、年1回の健康診断で測る血圧など、広大な砂漠の中の「一粒の砂」のようなもの。その日その瞬間の数値に過ぎません。厳しい言い方をすれば、健診の「A判定」は、たまたまその瞬間が穏やかだっただけの「奇跡の判定」かもしれないのです。
本気で「脳を守る」なら、毎日向き合う
想像してみてください。もしあなたが「本気でダイエットをしたい」と思っているなら、1年に1回だけ体重を測って満足するでしょうか? おそらく、毎日体重計に乗って、食事や運動の成果を確認するはずです。
それと同じで、血圧を本気で下げる、すなわち「大切な脳を守る」と決意したなら、もっと頻繁に自分の血圧と向き合う必要があります。たまに測る高い数値に一喜一憂するのではなく、日々の変動を知ることこそが、血管への負担を減らし、脳へのダメージを未然に防ぐ唯一の道なのです。



