「今日も仕事が、終わらなかった…!!」
毎日「また終わらなかった…」を繰り返して、うんざりしたり、落ち込んだりしていないだろうか。「量が多すぎて残業ばかり」「要領が悪い」「やりたいことができない」など、悩みは根深いのではないだろうか。
「その原因は3つの“隠れたムダ”です」――タスク管理オタクで、ダンドリ磨いて30年超のエキスパート・萩原雅裕さんはこう語る。今回は書籍『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか? 仕事が3倍速くなる計画・実行・中断の技術』の中から、「仕事を終わらせる人のコツ」を紹介する。

職場の出世する人は「うまく忘れる」。休みと仕事をどう切り替えているのかPhoto: Adobe Stock

まずは、まとめてメモする

みなさん「Todoリスト」やタスク管理、どのようにしていますか?

ダンドリ磨いて30年の私が強くお伝えしたいことがあります。それは「タスク」と「メモ」の違いです。

実はこれらを別物として扱ってしまいがちなのですが、これらは密接に紐づいているのです。

多くの方は「タスクリスト」と言うと、こういう一行のリストを思い浮かべるはずです。

・資料作成
・◯◯社にメール返信
・月次処理

私のタスクリストも、見出しだけ抜き出せば似たようなものに見えます。違うのは、この一個一個のタスクの中に、思考ダダ漏れのメモが大量に書き加えられていることです。

メモしたときの「思考」が消える

「◯◯社にメール返信」というタスクには、過去にこの会社とやりとりした際のクセ、相手担当者の好み、参考にしたメールのリンクなどが書かれています。「月次処理」の中には、毎月忘れがちな注意点が並んでいます。
タスクとメモが同じ場所、それも紐づいた状態で並んでいるからこそ、再開時に「次に何をするか」と「その時に何を考えていたか」が同時に手に入ります。
タスク管理ツールとメモアプリが分かれていると、この紐づけが切れてしまいます。

「忘れていい」という安心感が、集中を生む

なぜそこまでして一箇所にまとめるのか。理由は単純で、人は「覚えておかなければいけない」と思っている限り、目の前のことに集中できないからです。

頭の片隅に「あれもやらなきゃ」「これも忘れちゃいけない」が居座っていると、脳のリソースは常にそこに割かれます。逆に、ここを見れば全部書いてある、忘れてもいいという状態が作れていると、頭が空きます。空いた頭を、目の前の仕事だけに使えます。

忘れていい安心感 → 集中できる → 仕事が早く終わる → 余裕ができる → 次もメモする余裕が出る。

このサイクルを回している、というのが、私のタスク管理の正体です。

メモは一箇所にまとめよう

中断のメモを取る習慣がうまくいかない方は、書き方を工夫する前に、メモを1箇所にまとめることから始めてみてください。タスクも、思いつきも、参考資料のリンクも、人生の悩みも、何もかも、同じ場所に放り込んでみる。最初は気持ち悪いかもしれません。が、しばらくすると、頭の中が驚くほど軽くなる感覚があるはずです。

忘れていい、という安心感がいかに大きいかは、体験してみないとわからない部分があるので、ぜひ試してみてください。仕事と仕事の間の切り替えも、仕事と休みの切り替えも、断然、うまくなるはずです。

(本記事は『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか? 仕事が3倍速くなる計画・実行・中断の技術』に編集・調整し、一部特別に書き下ろした原稿です)