Photo:Bloomberg/gettyimages
システムの「穴」を見抜く能力、格段に優れる
日本でも与党・金融庁が対応策を議論
アメリカの新興企業アンソロピック社が最近開発した生成AI「ミトス(Claude Mythos)」は、システムやソフトウエアの「穴」を見抜く能力が格段に優れ、これまで開発されたもっとも強力なAIだといわれる。
ミトスのような高性能AIが悪用されてサイバー攻撃に使われたら、脆弱(ぜいじゃく)性の発見や攻撃手順の組み立て、そして侵入後の展開が高速化し、防御の難度がこれまでより大幅に上がる恐れがある。
これに対処するための取り組みが、アメリカや日本でも始まった。
アメリカでは、金融機関のシステムが突破された場合のリスクなどについて、FRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長と銀行のトップが非公開の場で議論し、日本でも4月20日、自民党がアンソロピック社を含むAI企業3社と金融庁などの政府関係省庁を招いた会議を開き、対策の議論を始めたことが報じられている。
実際、日本でもこれまで金融機関や病院、民間企業を対象に、インターネットなどを経由して、サーバー、パソコン、スマートフォンなどのIT機器に対して、データ窃取や破壊、システム利用の妨害や盗み出した情報の公開をほのめかして金銭を要求するなどの「サイバー攻撃」が行われてきた。
原理的には、どんな企業も個人も標的になり得る。社会的影響が特に大きいのは、電力、通信、交通、自治体、物流、金融、医療などの重要インフラだ。
中でも金融機関と病院は、決済・取引・診療という社会機能に直結するため、被害が深刻化しやすい。
「ミトス」対策は喫緊の課題だ。







