就任半年を迎え記者団の取材に応じる高市早苗首相 就任半年を迎え記者団の取材に応じる高市早苗首相=4 月21日 Photo:SANKEI

“危険すぎるAI”「ミトス」の衝撃
AIは圧倒的に重要だが発展の方向性予測は困難

 高市早苗政権は2025年11月に、長期的な経済成長と「強い経済」の実現を目指す基本政策として、「危機管理投資(安全保障強化)」と「成長投資」を二本柱とし、17の戦略分野に重点投資を行う方針を打ち出した。

 これについては、本コラム「『エージェントAI』時代に17戦略分野選定に意味はあるのか、高市『危機管理・成長投資』の死角」(2026年2月26日付)で批判的な意見を述べた。

 そのポイントは、現時点で政府が重点分野を固定化してしまうと、新しい技術の発展の阻害要因になりうるのではないか、ということだ。

 17分野の指定でもう一つ指摘できるのは、さまざまな分野が列挙されているが、これらは同じような重要性を持っているわけではないということだ。

 例えば、最初に「AI・半導体」という項目が現れるが、その次に「港湾施設」という項目が出てくる。港湾施設がAI・半導体と同じような重要性を持つとは考えられない。どの項目がどの程度の重要性を持つかという判断を示すことが必要だろう。

 ただし、それでも現時点で各分野の将来の重要性の甲乙をつけてしまうと、重要分野を列挙するだけでも生じる固定化効果がさらに強まってしまう可能性がある。

 17分野のリストで列挙されているさまざまな項目の中で圧倒的な重要性を持つのはエージェントAIだ。これについては大方の合意が得られるだろう。

 ただし、その発展の具体的な方向を予測することは、極めて難しい。

 実際、ごく最近、最先端の生成AIがもたらす問題点が、衝撃的な形で表れた。

 このことは、高市成長戦略も無関係ではいられない。