寝る前にスマホで動画やSNSを見る習慣がやめられないという人は多い。不安や退屈を消したくて、つい刺激を求めてしまうのだが、睡眠の質は下がり、不安は消えない。この悪習慣を断ち切る方法を教えてくれているのが『人生アップデート大全――停滞した自分を変える66の習慣』(池田貴将著)だ。「このままじゃまずい。でも、どうすればいいのかわからない」……。そんな「停滞」を抜け出すヒントを、行動心理学や偉人の実話をベースに紹介している。本記事では、ついSNSや動画を見てしまう悪習慣をやめ、人生をよりよくする方法を取り上げる。(構成/小川晶子)
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寝る前にホラー動画を見ないと眠れない…
友人が、「寝る前にホラー動画を見ないと眠れない」と言っていた。
え、怖い動画なんて見たらドキドキして眠れなくならないの?と不思議ではないだろうか。
怖がりの人には理解しがたい現象である。
その人曰く、「現実の不安を忘れることができるし、動画を見終わったときに緊張が解けるから眠れる」のだそうだ。
なるほど、そういうことならちょっとわかる。
ホラー動画でなくても、SNSを見ていれば「個人的な現実とは切り離された不安や恐怖」が見つかる。
ひととおり怖がったり怒ったりしたあとに眠るルーティンには心当たりがある。
今日の自分の失敗や、「あの人、なんであんなこと言うんだろう」というモヤモヤを考えるのがイヤなので、別の不安や恐怖を確認したくなってしまうのだ。
それでよく眠れているのかといえば、そんなことはないのだろう。寝てもいまいちスッキリせず、なんとなく不安は続く。
ついドーパミンが出るものを求めてしまう
ベストセラー『人生アップデート大全』の中に、「今の時代は、不安と退屈が慢性的に押し寄せています」と書かれていた。
不安と退屈の感覚を紛らわせるために、私たちはつい「熱狂できるもの」=ドーパミンが出るものを求めてしまうのだという。
ドーパミンが出ると原始的な脳は夢中になり、不安を一時的に忘れられるため、悪習慣だとわかっていても、止めることができなくなります。」
――『人生アップデート大全』より
まさにこれだ。
退屈とともに不安が押し寄せるので、それを忘れさせてくれる刺激を求めてしまっている。
この悪習慣を断ち切るにはどうしたらいいのだろうか?
カギは受け身ではなく、「主体的な活動」をすること
リーダーシップや行動心理学の研究者であり著者の池田貴将氏は、「おもしろがらせてもらおう」と受け身でいるのではなく、自分から主体的におもしろがる、「質の高い活動」に取り組むことがカギだと述べる。
「おもしろがらせてもらう」と「おもしろがる」は根本的にちがう。
私たちは「何かおもしろいことはないかな」とスマホを触りがちだが、それは受け身的な「おもしろがらせてもらう」ための行為だ。
一方、本を読む、文章を書く、運動をするなど主体的に行うことは「おもしろがる」行為だと言える。
「人は主体的な関わりの中で、フロー状態を経験する」
主体的に関与し、おもしろがっているときこそ、本当の没頭状態を味わえる。いわゆる「フロー状態」だ。
本書の中では、フロー研究の第一人者、ミハイ・チクセントミハイ氏の言葉「人は主体的に関与するものの中でフローを経験する」を紹介している。
しかも、人がフロー状態にいるときはもっとも高いパフォーマンスを発揮でき、幸福感と充実感を感じられるという研究結果もある。
寝る前にするなら
「おもしろがらせてもらう」から「おもしろがる」へ軸をうつせば、慢性的な不安と退屈から逃れられるようになるはずだ。
寝る前にSNSを見てしまうとか、ホラー動画を見ないと眠れないということも自然と減るに違いない。
もし寝る前に「おもしろがる」ことを何かしたいなら、次のような行動はどうだろうか?
・好きなジャンルの本を読む
・一日を振り返って、おもしろかったことや良かったことを書く
・好きな音楽をかけながらストレッチなどの軽い運動をする
私も不安と退屈におそわれたときは、安易にドーパミンを求めるのではなく、これらの行動をしようと思う。
(本稿は『人生アップデート大全』に関する特別投稿です)











