数字だけでは見えない
保育園の実態とは

 次は視点を変えて、保育園の仕組みについて。国の基準は「0歳児が3人に対して、保育士が1人」という配置基準です。

 この意味するところは、「いつでも先生が1人で3人の子を手厚く見る」ではありません。保育現場からの視点では、「0歳児が3人集まって初めて、保育士1人を雇うための費用が国から支給される」という意味を持ちます。

 さらに、保育園は朝から晩まで1日11~12時間は開いていますが、保育士の働く時間は週40時間までと決まっています。そしてもちろん先生にも休日が必要です。つまり、決して「余裕たっぷりの制度」というわけではないのが実情です。

 それでも保育の現場では、限られた条件で先生たちが毎日工夫を凝らし、子どもたちにできる限り向き合っています。クラスの年齢だけで区切るのではなく、個々人の発達の段階をしっかり見つめながら保育を行うのが、保育園のリアルな姿です。

家庭と園が同じ方向を向くと
不安はスッと軽くなる

 繰り返しになりますが、保育園は単なる預け先ではなく、お子さんを一緒に育てるパートナーです。ましてや対立する存在ではなく、子どもを中心とした「同じチーム」です。

・仕事が早く終わった日は、少しだけ早めにお迎えに行く
・連絡帳は、先生が読みやすいように簡潔に書く
・子どもの前で「先生、いつもありがとう」と信頼している姿を見せる

 こうした保護者のちょっとした思いやりが園全体に少しの余裕を生み、結果として安心安全な保育や、子どもひとりひとりに向き合う時間の確保につながります。

 保護者と保育園が「同じ方向」を向くことができれば、子育ての不安はきっとかなり軽くなるはずです。

 とりわけ0歳児や1歳児クラスには、「もっと先生の数を増やしてほしい」と願う保護者も多いです。しかし、制度は社会全体の選択によるもので、早急な改善は難しいでしょう。最近は、自治体が独自に先生を増やすなど、少しずつ改善の動きも出てきています。

 0歳児クラスは、あっという間。決して余裕があるとは言えない制度で、保育園は全力で子どもたちを守り、育てようとしています。

 もちろん保護者も、毎日懸命に子育てに向き合っていますね。かけがえのない時期を、安心して、そして思いきり楽しんで過ごしていきましょう。