酒代を節約、「飲む前に飲む」米国人たち小さな酒類ボトルの人気が高まっている

 ジュリー・マッカーシーさんは大学時代、昔ながらの節約法を学んだ。寮の自室で友達とウオッカをあおってからクラブに行けば安く上がる、というものだ。

 31歳になった今、マッカーシーさんはコンサートやダンスイベントで販売されるアルコール飲料の値上がりに対抗するため、かつての節約法に再び頼っている。最近のある晩に出掛けたマサチューセッツ州のコンサート会場では、アルコール入り炭酸飲料「ホワイト・クロー」(ブラックチェリー味)のトール缶に1本20ドル(約3200円)の値段が付いていた。

「それを見て、『事前に飲んできて本当によかった』と思った」と彼女は話す。

 食料品からガソリンまであらゆるものの価格が上昇する中、米国人は支出を切り詰め、厳しい選択を迫られている。多くの人が飲酒をすっかりやめた。それでもカクテルが飲みたい人は、これまでと同じようにほろ酔い気分を楽しむのに大金を使うのを避けるため、自宅で軽く飲んでから外出する「プレゲーミング」の時代に回帰している。

 消費者調査プラットフォーム「ザッピ」が過去3カ月間に飲酒した1000人を調査したところ、3分の1近くが会場で値上がりした価格を支払わなくて済むように、事前にお酒を飲むと回答した。愛飲家の間ではイベントにアルコールをこっそり持ち込む方法について情報交換が行われており、多くの酒類メーカーが販売するミニボトルが人気を博している。

 サントリー・グローバル・スピリッツのグレッグ・ヒューズ最高経営責任者(CEO)は、ジム・ビームやメーカーズマークのミニボトルに対する需要が拡大しつつあると言う。

「消費者は外出前に自宅や友人の家に集まり、プレゲーミングで節約しようとしている。今広がっているのはこうした動きだ」

 市場調査会社テクノミックによると、米国では現在、カクテル1杯の平均価格が13ドル61セントに上る。ニューヨーク市などではもっと高い。