Photo:Liu Zhongjun/gettyimages
ウクライナやイランなどの戦場でドローン(無人機)が革命をもたらす中、米国はこの最新の軍事技術の進化において、過去の戦時技術の革新と同様に主導権を握ろうとしている。ただ、一つ問題がある。中国がすでに先手を打っているのだ。
ウクライナで回収されたドローンの分解調査は、生産における中国の支配力の大きさを示している。ウクライナ大統領旅団の「ブラバ」部隊が最近、ロシアの一人称視点(FPV)クアッドコプター(四つの回転翼を持つドローン)を分解したところ、少なくとも部分的に中国で製造された部品が多数見つかった。バッテリーやモーター、さらにブラバが中国のサプライヤーから調達したと突き止めた、マーキングのない中枢「頭脳」チップなどだ。ブラバのドローン専門家は、自身の部隊が持つ似たようなドローンと同様に、ロシア版も中国のサプライチェーン(供給網)なしには製造できなかったとの見方を示した。
イランがイスラエルおよび米国との戦争で混乱を引き起こすために使用している 自爆ドローン の製造に中国がどの程度関与しているかは、それほど明確ではない。だが防衛アナリストや業界専門家によると、中国が世界のドローン生産を支配していることから、イランもロシアやウクライナと同じく中国に依存している可能性が高い。
「中国は既に第3次世界大戦に勝利している。なぜなら、全てが中国の手中にあるからだ」。「ウダブ」というコールサインを使う、ブラバのドローン専門家はそう語った。「近い将来、あるいは長期的にも、誰もそれを変えることはできないだろう」
ピート・ヘグセス米国防長官は、11億ドル(約1720億円)規模のドローン運用計画「ドローン・ドミナンス」で、ドローン分野における中国の覇権を打ち破ると表明している。この取り組みは、米国のサプライヤーからの調達を拡大することで国内のドローン生産を加速させ、コストを引き下げることを目指している。一般的なFPVドローンに使われる部品の内訳を見ると、国防総省が成功を収める可能性がある分野と、苦戦が予想される分野が浮かび上がってくる。







