京都の人気鍼灸師で、SNSでも人気の「すきさん」(本名:鋤柄誉啓 すきから・たかあき)が書いた『メンタル養生』が発売中だ。本書は、毎日の生活の中で心が疲れたな…という人が、心身ともにラクになれる考え方とコツを紹介しており、「疲れていても気楽に読める」「現代人必携のセルフケアバイブルだと思う」など、多くの口コミが寄せられている。
同書の刊行に寄せて、ライターの小川晶子さんに寄稿いただいた。(ダイヤモンド社書籍編集局)
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ため息をつくと幸せが逃げる?
「ため息をつくと幸せが逃げる」とよく言われる。
確かに、ため息は周りの人にあまりいい影響を与えない。
仕事から帰って来て、どっさりたまった家事をしながら「はーっ」と大きなため息をついたら、近くにいた息子が不安そうに「どうかしたの?何か怒っているの?」と聞いてきた。
「怒っていないよ。ちょっと疲れただけ」
そう言いながら、少しヒヤリとした。
まだ幼く素直だからそうやって聞いてくれたけれど、そのうち「うぜえ」などとつぶやいてどっかに行ってしまうかもしれない。
私も、近くの大人が聞こえよがしに大きなため息をついていたら、面倒だから離れる。ため息ばかりの人とはあまり一緒にいたくない。
では、ため息は我慢したほうがいいのだろうか?
ため息で体の風とおしを良くする
「ため息はやめておこう」と思うだけで自然に出ないのであればそれでいいけれど、ため息をつきたいときに我慢するのはとても苦しい。
息が詰まって呼吸できないような感じがする。
はぁ~と思い切り息を吐き出すと、胸のつかえが少しラクになる。
東洋医学的な見地から「心の不調」をラクにするヒントが書かれている本『メンタル養生』には、「緊張した心と体をゆるめるために最適な呼吸は『ため息』です」とある。
実はため息は、体の風とおしを良くするための呼吸法なのだという。
大人はため息やあくびなど体から出る動きをだらしなく感じて我慢しがちだが、これらは体を整えるメンテナンス法。自然に体を整え、心も整えようとしているのだ。
その状態で無理に深呼吸をしようとすると、かえって肩に力が入ってしまって、息苦しくなります。
だからこそ、あくびやため息のような自然な動きには意味があります。
無理なく、たまった頑張りを吐き出すことができるのです。
――『メンタル養生』P.195
なるほど、「たまった頑張りを吐き出している」と考えれば、周りの人も不安にならなくてすみそうだ。
子どもが宿題をしながら「はーっ」と大きなため息をついていることがあるが、それも、頑張っているからなのだろう。
これからは、家族の中で
「ため息は、たまった頑張りを吐き出しているんだって。苦しいときは我慢しないで、ため息をついたほうがいいんだよ。でも、あまり人前でやるとイヤだと思う人もいるかもね」
というように共有しようと思う。
そのほか『メンタル養生』には、硬くなった心と体をほぐしてゆるめるヒントがたくさん紹介されている。自然に体にそなわっているものを活かしながら、無理なく心と体を整えたい人におすすめの一冊だ。





