品質至上主義に基づく技術力・提案力を強みに産業用ヒートシンクで国内シェア1位

携帯基地局や、あらゆる電機・電子機器、産業機械に欠かせないヒートシンク(放熱・冷却部品)。パワー半導体の普及などに伴い、需要が高まる産業用ヒートシンク市場において、国内シェア4割を占めるトップ企業が丸三電機だ。

 同社は戦後間もない1950年、東京・秋葉原の露店からスタートし、63年、電子部品販売の商社として誕生した。

品質至上主義に基づく技術力・提案力を強みに産業用ヒートシンクで国内シェア1位代表取締役・竹村美香氏

 しかし、当時、扱っていた他社製品のヒートシンクは不良率が高く、「2代目として会社経営を引き継いだ父(現会長・竹村元秀氏)を中心に、85年、ヒートシンクメーカーへの転身を決意したことが今につながる起点となりました」。2017年より代表取締役社長を務める竹村美香氏はそう振り返る。

 ゼロからものづくりへ挑戦する中、まずは品質向上を目指すための礎となる「経営理念」を策定。「高品質・高効率の部品の供給」を明文化した。さらに品質管理部門の強化や協力会社にも品質向上を徹底し、不良率の大幅低減を実現する。

「“品質至上主義”は、今もそのまま経営理念の筆頭に掲げ、企業文化として根付いています」(美香氏)

設計から提案、製造まで
ワンストップで対応

 品質にプラスして、納期リードタイムの約半減を可能とする「超短納期サービス」や、提携海外工場での量産立ち上げなど、独自の取り組みを展開。リーマンショックやITバブルといった危機も、「現状を打破し、新たな施策に挑戦する機会として捉え、果敢に取り組んできた蓄積が、今につながっていると考えています」と美香氏。

 現在、大手電機メーカーや工作機械メーカーをメインに、約300社の顧客を持つ。高評価を得ている同社の競争力の源泉はどこにあるのか。