ケビン・ウォーシュ氏はこの20年間、米連邦準備制度理事会(FRB)の役割と問題点について、多くの講演やポッドキャスト、論説、インタビューで自身の見解を発信してきた。その議長に就任する同氏が何をしようとしているかについて、市場や米政府の間で多くの疑問があるのはなぜか。主な理由は二つある。第一に、ウォーシュ氏が引き継ぐ世界は突然変わった。インフレは4年前にピークを付けた後もFRBの目標である2%に戻らず、イラン戦争と関税の影響で再び上昇している。米債券市場とFRBはこの6カ月の間に、利下げを検討する姿勢から利上げを議論する方向にシフトした。ウォーシュ氏は1年前であれば、FRBは「失った信頼」を回復する必要があるという主張と、利下げの条件が整いつつあるという主張を両立させられた。だが、イラン戦争によるエネルギーショックが、同氏の構想の軸であるこの二つを相いれないものにしてしまった。
FRBを作り変えたいウォーシュ氏、その障壁とは
ウォーシュ氏の構想は20年間一貫しているが、問題は他のFRB当局者がそれをどの程度受け入れるかだ
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