「辞められたら絶対に困る存在」に到達できると、人生は驚くほど軽くなります。
私自身も会社や上司に色々なリクエストをしている、ある意味で「要望が多い、面倒くさい人材」ですが、その背景には「たとえ辞めることになっても、社外人脈を使って転職できるはず」「自分が日々積み上げているスキルや実績は、会社や顧客にとって必要なはず」という冷静な計算と水面下での努力があります。
自分のCANを高めるのは、会社のためではなく自分の人生の自由度を高めるためです。現在の会社に居続けるのも、転職をするのも自分の意思で選択できる状態で、上下関係ではなく対等な関係で上司と交渉する。その交渉力を獲得できれば、真の意味でキャリア自律が実現できます。
※注:「CAN」とは「できること(自分が持っている能力やスキル、強みなど)」を意味する。
意識するのは人事評価ではなく、
マーケットの評価
長期的なキャリアを考える場合、「単年度の評価は気にしすぎない」というスタンスも実は重要です。低評価が複数年続くのは当然好ましくないですが、WILL/MUST/CANを上司と改めてすり合わせた初年度から、いきなり結果が出る保証はありません。
※注:「WILL」とは「やりたいこと(自分の意思や欲求、価値観、ありたい姿など)」を意味する。
※注:「MUST」とは「やるべきこと(会社や上司から求められている役割や期待など)」を意味する。
人事評価は、あくまで「あなたの会社の評価制度に基づいた」単年度の内部評価だからです。中長期的な観点で軌道修正を行う場合、短期的な内部評価を絶対視していては、あなたの人生のためのキャリアを思い切ってデザインすることが難しくなります。
意識するべきは、マーケットの評価です。
マーケット評価とは、「あなたが、社会を含め“外の市場”からどれくらい必要とされているか」という視点での評価です。もっと分かりやすく言えば、「もし今、転職・独立したら、どれくらい声がかかるか」「どのくらい名指しで仕事が依頼されるか」「労働市場で、自分のスキルはどう評価されるか」ということです。
当社では「市場価値診断」というアセスメントを行っています。その際は「社内価値」と「社外価値」の二軸をマトリクスで診断します。「社内価値」「社外価値」どちらも高く、労働市場で注目される人材を、「市場価値人材」と表現しています。
終身雇用が前提だった時代であれば、「社内評価」さえ高ければキャリアは比較的安定していました。しかし、現在は、企業再編、黒字リストラ、想定外の事業撤退なども珍しくありません。自分が意図しないタイミングで社外キャリアを検討する必要性も発生します。







