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残業はない。ハラスメント対策もばっちり。上司も優しい。そんな「理想のホワイト企業」から、優秀な若手がなぜか次々に辞めていく――。いま日本の職場で、こんな不思議な現象が起きています。なぜでしょうか?根本的な原因に迫ると、若手のホワイト退職を防ぐために上司がやるべきことが3つ、見えてきました。(アチーブメントグループCEO 青木仁志)
タイパから新潮流「メンパ」へ
加速する「ホワイト退職」の正体
ブラック企業を辞めることに相対する、「ホワイト退職」と呼ばれる動きが、現代の働き方を象徴するキーワードのひとつになっています。
「タイパ(タイムパフォーマンス)」、つまり時間あたりの効率を重視するこの言葉は、すっかり定着しました。その一方で、「メンパ(メンタルパフォーマンス)」という言葉も注目されています。心の安定や、体験そのものの質といった、内側の満足度を重視する考え方です。
組織開発・人材育成支援のALL DIFFERENTという企業の「入社直前意識調査」によると、2026年度新入社員の「入社に向けた期待」の1位は、長らく不動のトップだった「給料がもらえる」を抜いて、「色々なことを学び成長できる(65.5%)」になりました。
つまり若手は、ラクな環境を求めているわけではないのです。求めているのは、自分の市場価値を上げてくれる「成長の舞台」。ここを読み違えて、ただ「優しく、波風を立てない」ことばかりを意識してしまうと、良かれと思った配慮が、結果として若手の離職につながってしまうことがあります。
「フラットで優しい組織」が
陥る落とし穴とは
「上下関係にこだわらず、若手も意見を言いやすいフラットな組織を作ってきた。なのに気づけば責任の所在があいまいで、規律もゆるみ、ただの『なれ合い』になっている――」
あるIT系企業の経営者が、こんな悩みを打ち明けてくれました。
職場から「怖さ」や「不安」を取り除くこと自体は、決して間違いではありません。むしろ、人がのびのびと力を発揮するには欠かせない条件です。
ただし、そこに「目標を達成する」という本来の目的が抜けてしまうと、組織は一気に「よどみ」始めます。







