一見、これは心理的安全性と矛盾して聞こえるかもしれません。でも、本物の心理的安全性とは、何を言っても許される「ぬるま湯」のことではありません。
共通の目的に向かって、誰もが等しく責任を果たし、互いに高い要求をし合える「信頼の土壌」のこと。これが本物です。
「部下を傷つけたくない」という気持ちから、必要なフィードバックを避けてしまう。これも、「本当の優しさ」とは言えません。家族なら、もし顔にご飯粒が付いていたら当然、教えてあげますよね。事実に基づいた的確なフィードバックは、部下のメンパを高く保ち、自分から伸びていく成長を後押しする大切なアプローチです。
若手のホワイト退職を防ぐために
上司がやるべきことは3つ
私が組織運営でいつも意識している言葉があります。「いい加減」です。「良い加減(Good balance)」はOK。けれど「いい加減(Irresponsible)」はNG。
部下の個性を認め、負荷を調整し、柔軟に寄り添う「良い加減」は、これからのリーダーに欠かせません。一方で、目標があいまい、責任を取らない、規律を軽んじる「いい加減」は、組織の成長を止めてしまう要因になります。
若手のホワイト退職を防ぐために上司ができることは、過度に遠慮することではありません。居心地の良さを担保しながら、成長を実感してもらうために、やるべきことは3つです。
1.明確なゴールを示す。誰のために、何のために、いつまでにやるのかを具体的に伝える。
2.仕組みで生産性を上げる。AIなどを使いこなし、短時間で成果を出す技術を伝える。
3.事実に基づくフィードバックをする。感情をぶつけるのではなく、事実を共有し、一緒に改善策を考えるパートナーになる。
これからの労働市場で勝つのは、テクノロジーで生んだ余裕を、社員の「心の安定」と「自分から伸びる成長」に再投資できる企業ではないでしょうか。
あなたの職場は、にごり始めた「溜まった水」になっていませんか。高い基準という「流れ」を作り、優秀な鮎がのびのびと泳ぐ「清流」へと、組織をアップデートしましょう。








