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時事通信社で人手不足が危機的状況に陥っている。待遇不満による若手・中堅の流出に歯止めがかからず、現場は再雇用されたシニア層が支えるが、スキルのミスマッチから「コンテンツの劣化」を招く事態に。連載『メディア興亡』の本稿で、ダイヤモンド編集部が入手した内部資料から、同社のいびつな年齢構成と現場の惨状を浮き彫りにする。(ダイヤモンド編集部 猪股修平)
2025年度中間決算は22億円の営業赤字
長引く経営不振と止まらない離職者の波
時事通信社は、長年にわたって本業による利益を出せない慢性的な赤字体質と、深刻なマンパワー不足に陥っている。
2025年3月期には26期連続で営業赤字を計上。社員向けに公表された26年3月期中間決算では22億円余りの営業赤字を計上し、このままでは27期連続営業赤字となる公算が大きい。今期は頼みの綱だった電通株の配当金が同社の赤字によって無配当となり、純利益でも数十億円規模の赤字になる恐れがある。
時事は幹部社員の報酬をカットすることで危機を乗り越えようとしている(詳細は『【内部資料入手】時事通信が役員報酬と幹部給与をカットし社員の異動凍結も…電通の赤字が波及、「もうこの会社にはいられない」社員が嘆く深刻事情』)。だが、もともと同業他社と比較して高いとはいえない給与がさらに削られることで、社員の士気の低下は避けられない。
長引く経営不振に、社員はもはや希望を見いだせずにいる。その実態が、離職者数のデータによって如実に表れていた。次ページで離職者数増加の詳細を、内部資料や証言により明らかにする。







