ニューヨーク市のホテルは運営費の上昇に直面している Photo:Sawyer Roque for WSJ
米ニューヨーク市のホテルオーナーは先週、労働組合と業界史上最も高額な契約を結んだ。同市を訪れる旅行者はそれを負担することになる。
合意が成立したことで、6月の国際サッカー連盟(FIFA)ワールドカップ開幕前夜に組合員がストライキを実施する事態は回避された。合意は大半のホテル従業員の時給を8年間で約50%引き上げる内容で、客室清掃員の年収は2032年までに10万ドル(約1590万円)に届くことになる。
ニューヨーク市ホテル協会によると、人件費などの高騰により、ホテルの年間運営費は推定15%上昇する。
調査会社コスターによると、リゾート地を除くとニューヨーク市はすでにホテル料金が米国で最も高く、平均客室単価(ADR)は昨年334ドルに達した。
価格が今後も上昇するのは確実だ。だがホテル経営者は、ニューヨークを訪れる人はこうしたコスト増を気にしないと考えている。
「コストが上がった時に利益を維持する唯一の方法は、料金を上げ続けることだ」。米コーネル大学のデービッド・シャーウィン教授はこう述べた。「問題は、どこまでなら値上げが許容されるかだ」
一方、ホテル業界はワールドカップによる需要増を当て込んでいたが、今のところ期待外れだ。コスターによると、開幕する6月分のニューヨーク市のホテル稼働率は、5月中旬時点で前年同月を約12ポイント下回った。ニューヨーク都市圏では決勝を含む8試合が開催される。







