「職場の空気がどこかギスギスしている」「誰も言いにくいことを指摘できない」――そんな状況に心当たりはないだろうか。話し声や身だしなみなど、周囲は気になっていても、本人にはなかなか伝えられないことは少なくない。そのまま放置すると、小さなストレスが積み重なり、職場全体の雰囲気にも影響を及ぼしてしまう。では、誰も言えないことを、相手を傷つけずに伝えるには、リーダーはどのように対応すればよいのだろうか。話題の書『リーダーのふるまい大全』の著者・本田淳也氏が、そのポイントを解説する。

「優秀なリーダー」が「汗くさい人」にかける言葉・ベスト1Photo: Adobe Stock

言い出しにくいこと、ありますよね

みんな思っているけど、言い出しにくいこと。
職場には、そんな場面があります。

たとえば、地声が大きくて話し声が気になる人。
今はオンライン会議が増えたこともあり、なおさら響きます。
でも本人に悪気はなく、言いにくい。

あるいは、香りの強い整髪料や、夏場の汗など、周囲が気になる場面もあります。
同じ空間で仕事をしていると、みんな気になっているものの、なかなか口に出せない。
デリケートな話で言いにくく、誰も指摘できずにいる。
こうした場面では、「自分が神経質なだけかも」という思いが働き、そのまま我慢してしまうケースも少なくありません。

部下からは指摘できない

しかし、長く続き、それが自分だけでないと分かっても、部下が上司に指摘することは現実的に難しい。
その結果、周囲のストレスだけが積み重なっていきます。

リーダーが気づき、伝える

そういうときにこそ、リーダーの役割が出てきます。
それに気づき、伝えられるかどうかが、リーダーとしての差を生みます。
もちろん、伝え方には配慮が必要です。

「オンライン会議が増えて、周りの声が気になるという声があるんだ。声のトーンを少し意識してもらえると助かる」と、柔らかく伝える。

身だしなみに関わる話題は、さらにデリケートです。
個別に、人目のないところで、こんなふうに伝えます。
「ちょっと話したいことがあって。夏場で汗をかきやすい季節だから、みんなにも伝えているんだけど、制汗剤を使ったり、着替えを用意したりすると助かる。同じ空間で働いているから、お互い気をつけようと思って」
傷つけないよう、でも曖昧にせず、はっきりと伝える。

誰も言えないことに気づき、適切に伝える。
その一歩が、チーム全体のストレスを減らし、職場の空気を良くしていきます。

(本稿は、『3000件の職場の悩みを解決したプロが教える リーダーのふるまい大全』の発売を記念したオリジナル記事です)