『風、薫る』第94回より 写真提供:NHK
今日の朝ドラ見た? 日常の話題のひとつに最適な朝ドラに関する著書を2冊出版し、毎日レビューを続けて12年めの著者による「読んだらもっと朝ドラが見たくなる」「誰かと話したくなる」連載です。本日は第94回(2026年8月6日放送)「風、薫る」レビューです。(ライター 木俣 冬)
りん、赤痢に腹を立てる
りん(見上愛)「あー、赤痢、腹が立つ」
直美(上坂樹里)「病気に怒っても」
りん「ほかに怒るところないんだもん」
村の女性たちが助けに来てくれたものの、アサ(美山加恋)の容態はよくなっていない。入院してから1週間が経過していた。
そこへ、とうとう男性陣もやって来た。横沢(井上祐貴)が「調達してきました」と言う。おおかた口八丁で説得して連れてきたのだろう。長太郎(渋谷そらじ)が心配そうについてくるが、危ないと追い払われる。でもこれは意地悪ではなく、長太郎が感染しないように心配しているからだ。
夜、りんと直美は女子寮の子たちにもらった水飴を溶かしたお湯を飲んで一息。アサの話になると、りんは自ずと亡き父のことを思い出す。
長太郎とアサが離れ離れになっていることと自分を重ねる。
りん「いまなら、あのときの父の気持ちもわかるんだけど」
直美「寂しいよね、ふたりとも」
冒頭に引用した会話は、このときふたりが交わしたものだ。りんがこんなに素直にくだけたことを言えるのは直美に対してだけだろう。ガス抜きができてよかった。
なんて言っているとアサの容態が悪くなっていた。
「アサさんは強いですよ、今日まで耐えてきたんですから」
こういうときの声がけは重要だろう。
当人、体力も気力も弱ってきているが、あなたは強い、大丈夫と自信を持たせる。日常、「がんばれ」と言うと、もう十分がんばってると反発されることがあるのと同じで「よくがんばってる」と努力を認めることが肝要だ。
アサは頑張ってる。でも――







