Illustration: Jon Krause for WSJ
ネットで買い物をする人は、価格が日や時間によって、場合によっては分単位で変わるのを見慣れている。だがもしもそれが、あなただけのために設定された価格だとしたらどうだろう。つまり、小売業者があなたに関するデータを基に、あなたが支払うだろうと考えた価格ということだ。そうしたデータには、人口統計学的な属性や住んでいる場所、ネット上の行動も含まれる。
企業は長年、顧客の検索行動や購買履歴を追跡し、それを所在地などの情報と組み合わせて、販促のためのプロモーションや割引を提供してきた。需給に応じて価格が変動するダイナミックプライシングがさまざまな業界に浸透し、航空運賃や配車サービスなどに導入されている。研究者らは今、これとは異なる仕組みに懸念を抱く。オンライン小売業者が消費者のデータを利用して、購入せざるを得ない状況にあることや可処分所得が高いことが分かると、その人に表示する基準価格を高くし、本人はそれに気付かない可能性があることだ。
懸念の背景にあるのは、ウェブ全体から収集された情報に基づいて企業が顧客のことをより詳細に把握できるようになり、アルゴリズムがそうしたデータを使って顧客一人一人に価格を設定するのが容易になったことだ。企業側はこれを否定しており、議員や当局はこれを規制しようとしているものの、一部の研究者は、オンライン小売業者が個人の詳細なプロフィルに基づいて価格を設定するようになるのは時間の問題だと考えている。
消費者はパーソナライズド・プライシングについて何を知っておくべきで、自分を守る術はあるのだろうか。







