老いを感じ始めたら、何をするべきなのか?
人生は、思っているよりもずっと短い。限られた時間を「自分第一」で生きるためにはどうしたらいいのだろうか?
その答えが、『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』(クリス・ギレボー著、児島修訳)にある。本稿では同書から特別に一部を公開する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・佐藤里咲)

「老い」が始まったと思う人に伝えたいこと・ベスト1Photo: Adobe Stock

「年をとったこと」に気づいたときにすべきこと

「年を取ったな……」
そんなふうに感じる瞬間はないだろうか。

体力が落ちた。疲れが抜けにくくなった。
若い頃のように無理もきかなくなった。

だが、老いを感じたときに本当に考えるべきことがある。
それは、「自分もいつか死ぬ」という当たり前の事実だ。

少し厳しい話に聞こえるかもしれない。
しかし、この事実を受け入れると、人は大切なことに気づく。

人生には限りがあるということだ。
すると、「完璧になってから始めよう」という考えが、いかに危険かわかる。

禁煙するなら完璧にやめなければならない。
運動するなら毎日続けなければならない。
勉強するなら徹底的にやらなければならない。

そんなふうに考えているうちに、人生はどんどん過ぎていく。
人生を充実させる人は違う。

完璧を目指すよりも、「少しでも前に進む」ことを選ぶのだ。
なぜなら、限りある人生では、ゼロか100かよりも、小さな前進を積み重ねるほうがはるかに価値があるからである。

「完璧主義」をやめて、できることから始めよう

「完璧主義」をやめるメリットは以下のようにまとめることができる。

ヘロンは、完璧主義をやめることのメリットは、単に物事をほどほどで終わらせて次の場所に進みやすくなるだけではなく、「物事を適当にやることは、有害なものを減らすうえでも極めて重要だ」と述べている。たとえば、お酒やタバコなどの体に悪いものをやめようとしている人は、「少しでも量を減らそう」と考えるだけでも効果があるかもしれない。依存症に苦しむ人にとって、完全にそれを断つことは難しい。それに比べれば、とりあえずできる範囲で取り組めばいいという発想は気持ちを楽にする。「やめなければならないのにやめられない」という状況が続くのは、よいことではない。

――『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』より

人生を充実させる人は、老いを悲観しない。

むしろ、「自分にも残された時間には限りがある」と受け入れている。
だからこそ、完璧を目指して立ち止まるのではなく、できることから少しずつ始める。

お酒を少し減らす。少しだけ運動する。少しだけ早く寝る。

それだけでも人生は確実に変わり始める。
人生は、完璧な一歩で変わるのではない。

小さな前進を積み重ねた人から、豊かになっていくのである。

(本稿は、『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』の発売を記念したオリジナル記事です)