状況に応じて守備の陣形を
自在に変更できる
守備のバリエーションも増えました。
たとえば、攻撃時は3-4-2-1なのですが、高い位置の守備時に4-4-2になる可変です。
具体的には左ウイングバックの三笘選手が左MFの位置へ上がり、右ウイングバックの堂安律選手が右サイドバックの位置へ下がり、時計回りのポジション移動で4-4-2へ移行します。
一般的に自分たちのシステムが相手のシステムと同じ方が、誰が相手の誰を見るかを整理しやすく、プレスをかけやすくなります。
相手が4バックの場合、4-4-2に変形した方が良いケースがあり、その選択肢を持っていると試合の準備、および試合中の修正をしやすくなります。
ちなみにプレスをかわされてボールを自陣に運ばれたら、4-4-2によるプレスをやめて基本布陣である3-4-2-1の形に戻ります。さらにゴール前まで押し込まれたら、5-4-1のローブロックを築きます。
4-4-2はあくまでハイプレス、もしくはミドルプレスをかけるための一時的な布陣です。
日本代表の必勝パターン
「戦術カタール」とは
また、プレスをかけるときに、部分的にポジション移動をするバリエーションも2026年W杯最終予選の過程で獲得しました。
守備時に両シャドーが2トップの位置に上がり、逆にセンターFWがトップ下の位置に降りて、3-4-1-2に可変するというものです(攻撃時3-4-2-1→守備時3-4-1-2)。
この可変が必要になるのは、4-1-2-3の相手が優れたアンカーを置いてきたときです。アンカーにライン間でパスのレシーバーになられると、プレスが破綻してしまいます。
そこでセンターFWが2列目に下がるのです。
日本の両シャドーが前に出て相手の両CBを捕まえ、こちらのセンターFWが2列目に下がって相手のアンカーを背中で消します。
ここで背中で消すとは、自分の背中側に敵を置いてパスコースを遮断する守備。「カバーシャドウ」とも呼ばれています。
このように守備時にさまざまな形態に変化できるようになり、マンツーマンプレスの精度も上がっています。







