阪急大阪梅田駅に掲げられたNetflix日本オリジナルドラマ『九条の大罪』の告知フラッグ阪急大阪梅田駅に掲げられたNetflix日本オリジナルドラマ『九条の大罪』の告知フラッグ 撮影=ダイヤモンド・ライフ編集部

Netflixで配信が始まったドラマ『九条の大罪』が好評のようだ。原作の持つ「胸糞の悪さ」をどこまで再現できるかが注目されたが、実写版はそのエグさを保ちつつも、視聴体験に合わせた絶妙な調整がなされていた。また、とりわけ評価が高いのが、柳楽優弥はじめとするキャスティングと役者陣の演技だ。(フリーライター 鎌田和歌)

「社会の底辺」を描く
エグい作品が大ヒット

『闇金ウシジマくん』を15年間にわたって連載した真鍋昌平が2020年からスタートしたのが『九条の大罪』だ。『闇金ウシジマくん』は闇金融業者を中心に「社会の底辺」にいる人々を克明に描き出し語り継がれる名作となっている。

 一方、『九条の大罪』は弁護士の九条間人(くじょう・たいざ)が主人公である。九条の依頼人は半グレや前科もちなど訳ありであったり、その紹介で訪れる行き場のない人であったりする。悪人を弁護する悪徳弁護士と世間から悪評を流されることもあるが、相手がどんな金持ちでも貧乏人でも着手金を一律33万円とするなど、本人なりのポリシーを持った弁護士である。

 この原作がNetflixでドラマ化されると告知されたときから期待の声は高かった。Netflixの日本オリジナルドラマではこれまで『地面師たち』『全裸監督』『極悪女王』などがヒットしており、アングラな世界観を描き出すのにはマッチしている媒体という評価が固まりつつある。『九条の大罪』もそのパターンであり、原作のエグさを忠実に実写化するのであれば、今ならNetflixがハマるという期待感があった。

 4月2日からスタートした配信は好評を博しており、レビューサイト「Filmarks」では4月9日時点で4.1点(5点満点)がついている。その感想を見ると、役者の演技を絶賛する声や、続編を望む声が多い。

 原作のエグい世界観がNetflixの視聴者にハマった理由を考えてみたい。以下、ネタバレは最小限にとどめるものの、内容に触れる部分もある。