「幸せな凡人」になれる人が持つ〈意外な特徴〉〈風、薫る第101回〉『風、薫る』第101回より 写真提供:NHK

今日の朝ドラ見た? 日常の話題のひとつに最適な朝ドラに関する著書を2冊出版し、毎日レビューを続けて12年めの著者による「読んだらもっと朝ドラが見たくなる」「誰かと話したくなる」連載です。本日は第101回(2026年8月17日放送)「風、薫る」レビューです。(ライター 木俣 冬)

りんの推し活的生き方

 第21週「定めと選択」(演出:内田貴史)は、それぞれの人生が動いていく。今週も脚本協力に佃良太が参加している。

 やっと思いが通じたりん(見上愛)とシマケン(佐野晶哉)。

 シマケンは執筆に精を出し、りんは甲斐甲斐しくお弁当を差し入れるなどして支えている。

「お粗末だけど、お弁当」って『おそ松さん』を意識したセリフだろうか。

 佐野晶哉は、映画『おそ松さん 人間クズ化計画!!!!!?』で、三男のチョロ松を演じている。同作は赤塚不二夫の漫画『おそ松くん』を原作にしたアニメの実写映画第2弾。なお1作目のチョロ松役は、Snow Man目黒蓮だった。

 おそ松さんの六つ子はいつまでも実家暮らしで定職についていない。だがそのなかでチョロ松は常識人のほうだが、優柔不断でなかなか職につけない。なんとなくシマケンとも通じるところがあるような?

 この日のりんは仕事が休みで、シマケンの陣中見舞いに行ったのだが、ついでに職場にも顔を出す。しのぶ(木越明)に紙包みをふたつ渡す。これもお弁当?

 直美(上坂樹里)に「このままでいいの?」と聞かれたりんは、「シマケンさんを応援して、家族と暮らせて、仕事ができて。今はこれで」と謙虚だ。

 いまならこれってシマケンの「推し活」ではないだろうか。

 シマケンとは結婚という形を望まず、彼を精神的に支えることで満足。ほかに、実家の家族も大事にし、看護婦として社会貢献することにも意義を見いだしているので、それくらいがちょうどいいということであろう。むしろ「推し活」がりんの仕事や家庭生活を頑張れる支えにもなっている。

 現代の価値観で考えたら理想的なひとつの生き方だ。明治の価値観で考えるといささか斬新すぎるだろう。

 そこへ、久しぶりに医師・木村(前野朋哉)が訪ねてきた。

 一件、派出看護の案件を持ってきたのだ。

 今度の患者は――。