TBSドラマ『Tシャツが乾くまで』で主演を務める俳優の蒼井優さん Photo:JIJI
一部では「Tかわ」と略されて愛されているTBSドラマ『Tシャツが乾くまで』。SNSでは毎週のように感想や考察が飛び交っている。実際に見てみると、「見る人を選ぶドラマ」だと感じた。ハマる人とハマらない人を分けるポイントを考えてみたい。(フリーライター、鎌田和歌)※本稿は第5話(8月7日放送)までの内容をもとに執筆しています
視聴率好調も人を選ぶ… 「ながら見」不可の話題作
TBSの金曜ドラマ『Tシャツが乾くまで』が話題だ。第5話では世帯視聴率7.5%、個人視聴率4.2%を記録し、番組最高視聴率を更新。同局の『VIVANT』第2シーズンが、期待されてスタートしたものの、視聴率が下降気味であるのと対照的である。
放送開始前から話題性はあった。まず、人気俳優である蒼井優の18年ぶりの地上波連続ドラマ主演ドラマである。また、『silent』(フジテレビ・2022年)などで評価の高い若手脚本家・生方美久が初めてフジテレビ以外のドラマを手掛けている。さらに、主題歌はスピッツで、中高年世代の心を揺さぶる。
蒼井優以外の俳優陣は、好感度が安定して高い夏帆、松山ケンイチ、最近頭角を現し始めている中島歩、高橋文哉。そしてベテランのリリー・フランキーや臼田あさ美が脇を固める。
『Tシャツが乾くまで』が特徴的なのは、SNSなどネット上で感想や考察を書き込む人が多いことだ。最新話が更新されるごとに感想が共有され、視聴者たちはどう伏線が回収されたのかや、今後の展開を熱く語っている。
作品を視聴して感じたのは、これは思った以上に見る人を選ぶドラマである、ということだ。SNSでは熱い書き込みが多いが、一方でハマらなかった人も当然ながらいる。ハマらない人の理由は、このドラマの難しさにある。令和では「倍速視聴」や「スマホを見ながらのながら見」が増えたと言われるが、そういった視聴に向かないドラマなのだ。
3つの点に絞って解説したい。
その前に簡単にあらすじを紹介すると、瀬尾咲子(蒼井優)と充(松山ケンイチ)夫婦と、園田樹生(中島歩)とあずさ(夏帆)夫婦の4人がメインとなる登場人物だ。ある日、長野県でバス事故があり、乗客・乗員のほとんどが死亡する。このバスには充とあずさが乗っていた。樹生は「2人は不倫していた」と言い、咲子はそんなわけないと否定する。見解の異なる2人だが、配偶者の喪失を前に次第に心を通わせていく。







